閉館の京急油壺マリンパーク 仮想現実空間で〝復活〟 開館当時の水族館や閉館時のイルカショーも

VR空間上に再現された屋内大海洋劇場「ファンタジアム」(京浜急行電鉄提供)

 昨年9月、半世紀余の歴史に幕を閉じた水族館「京急油壺マリンパーク」(神奈川県三浦市三崎町小網代)が25日、仮想現実(VR)空間上でよみがえる。クラウドファンディング(CF)で広く資金を募り、各施設のほか同施設の歴史や思い出が追体験できる。

 一般社団法人路上博物館(東京都)と京浜急行電鉄(横浜市西区)は昨年10月、同パークを3D化するためのCFを実施。1012人から目標額(300万円)の2倍以上の約650万円が集まった。

 この資金を基に制作したのが「VR京急油壺マリンパーク」。仮想空間上に、開館当時は東洋一の規模を誇った水族館「魚の国」と、屋内大海洋劇場「ファンタジアム」を再現。水槽に近づくと魚たちの泳ぐ様子や、ファンタジアムでは閉館当日のイルカ・アシカのショーが動画で見られる。

 同パーク建設当時の貴重な写真や歴代のパンフレット、CF支援者の写真やメッセージが展示された「想い出館」も設けた。

 25日午前9時から、インターネット上に無料で公開する。URLはhttps://rojohaku.com/vraburatsubo/

© 株式会社神奈川新聞社