コロナ禍で20代女性の自殺者増加…経済的影響、行動制限による孤独が要因か

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。8月18日(木)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、コロナ禍以降で増加した自殺者について取り上げました。

◆自殺者が8,000人増加…なかでも20代女性が最多

2020年3月から2022年6月にかけ、新型コロナが流行した影響により、国内の自殺者が約8,000人増えたという試算を、東京大学などのチームがまとめました。年代別では20代が1,837人と最も多く、このうち女性が1,092人、男性は745人でした。

日本では、失業率が上がると自殺者が増えるという傾向にあり、経済的困難が要因のひとつと考えられています。

東京大学の仲田准教授は「男性より非正規雇用が多い女性は経済的影響を受けやすく、若者のほうが行動制限などで孤独に追い込まれている可能性がある」としています。

◆共に20代…Z世代のコメンテーターは何を思う?

株式会社ゲムトレ代表の小幡和輝さんは「失業率が上がると自殺者が増える」という日本の風潮に頷きつつ、「そもそも日本は本来、失業しても生活保護やセーフティネットが非常に充実している国なので、もう少し……」と自殺者が増加している現状を惜しみます。

そして、「正直、生活保護はイメージが悪いが、受けられるのに受けない人がいる。まずは(生活保護などの支援を)受けて、(生活を)立て直すのがセーフティネットだと思うので、そこはしっかり」と生活保護の使用を促す一方で、「もしかしたら、僕らの偏見もあるのかなと思ったりもするから、周りの環境も変えていかないといけないかもしれない」とも。

また、自殺者が急増している20代女性に当てはまる食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんも、この状況を危惧。「孤独・孤立だったり、経済的に苦しいとか、自分でどうしたらいいのかわからなくなってしまうことがある一定の時点で出てくるんだろうと思う」と案じます。

そして、「女性のほうが、非正規雇用が多いというのは事実としてあるのかもしれないが、今までは女性が働き方を考えるときに『こんな働き方もある』と提示してくれるものが少なかったんじゃないか。なので、女性の意識改革と同時に、(働き方の)選択肢が増えていけば」と望んでいました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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