翁長氏、那覇市長選出馬へ 城間市長の支援期待「一緒にやっていきたい」 近く出馬表明

 10月23日投開票の那覇市長選に向け、玉城県政と城間市政を支える「オール沖縄」勢力の候補者選考委員会は22日、擁立を決めた県議の翁長雄治氏(35)に出馬を要請した。翁長氏は同日、県議会事務局に辞職願を提出し、議長に許可された。近く出馬を表明する見通し。翁長氏の辞職に伴い、県知事選と同日の9月11日投開票(同2日告示)で県議補選が実施される見込み。

 一方、市政野党の自民党は24日に市長選候補者選考委員会を開き、候補者決定を目指す。知念覚副市長(58)が擁立される見通し。

 翁長氏は出馬要請に対し「前向きに検討する」と述べた。城間幹子市長が市長選でどの候補を応援するかを知事選後に判断する考えを示したことについては「城間市長とぜひ一緒にやっていきたい。今後、話し合う」と支援に期待した。

 選考委は出馬要請の前に会見を開き、候補者選考結果を発表した。選考委は(1)翁長雄志前知事(前市長)の遺志を継ぎ、名護市辺野古の新基地建設反対を貫く(2)玉城デニー知事を支えセットで選挙をする―を条件にしていた。

 選考委によると、知念氏は玉城氏とセットで選挙をすることに応じなかったという。「翁長前知事の遺志を継いでいるのはむしろ自分だ」との認識を示したが、辺野古新基地建設反対は明言せず、現在のオール沖縄は「変質している」との認識を示したという。

 (伊佐尚記まとめ)

© 株式会社琉球新報社