産官学トップが「長崎サミット」 新幹線開業、サービス向上へ “チーム”設置を提案

長崎サミット終了後、会見する大石知事(中央)ら=長崎市尾上町、ホテルニュー長崎

 長崎地域の活性化について産官学7団体のトップが意見を交わす「第24回長崎サミット」が22日、長崎市内で開かれた。長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭は9月23日の西九州新幹線(武雄温泉-長崎)開業を見据え、観光関係者の接客サービス向上を図る「訪問客満足チーム」(仮称)の設置を提案した。
 チームはサミット参画団体に加え、観光、交流の関係団体や事業者にも参加を促す。宮脇会頭は終了後の会見で、本県の訪問希望者は多いが宿泊者数が全国の中位程度で「大きなギャップがある」と指摘。「観光(立県)ならワンランク上のおもてなしを目指す必要がある」として観光客の満足度を分析し、改善を検討するチーム構想を示した。
 会合ではこのほか▽医療・生命科学▽海洋・環境・新エネルギー▽デジタル-の3分野の産業化に向けた産官学の連携強化を確認。技術革新や課題解決につなげるオープンイノベーションの加速や、リカレント教育(社会人の学び直し)の要請から、市中心部への長崎大キャンパスの立地を望む意見も上がった。
 これに対し同大の河野茂学長は会見で、文教キャンパスの狭隘(きょうあい)や、経済学部(長崎市片淵4丁目)と他学部の交流の必要性などを挙げ「それなりのスペースを提供していただければ、前向きに検討していくべき課題」との見解を述べた。
 会合は東晋長崎経済同友会代表幹事、石瀬史朗県経営者協会会長、松島雄大長崎青年会議所理事長、大石賢吾知事、田上富久市長も出席。今回は非公開とし、終了後に会見する形式とした。


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