日本初 ソニーが開発した最新機器で「リモート立ち会い出産」 香川大学が報告

香川大学医学部付属病院は、2022年からソニーが開発した最新機器を活用したリモート「立ち会い出産」を行っています。日本初となるこの取り組みの報告会が開かれました。

香川大学が報告したのは、ソニーが開発したテレプレゼンスシステム・通称「窓」を使った立ち会い出産についてです。

「窓」は、高性能の音声と映像技術を組み込んだ大型のモニターを通して、離れた場所にいながらその場にいるような感覚になれるようにと開発された装置です。

香川大学医学部付属病院では、新型コロナの影響でパートナーは分娩室に入れませんが、離れた場所からでも出産に立ち会えるようにと「窓」の検証を行っています。「窓」を使った立ち会い出産は日本で初めての試みです。

2022年1月から7月16日までに64件の「窓」を活用した立ち会い出産を実施。報告会ではタブレット端末を活用した場合と比較した結果が報告されました。

妊婦の立場からすると「窓」を活用した方が「パートナーの助け」や「幸せ感」を感じやすかったということです。

(香川大学 産学連携・知的財産センター/永冨太一 センター長)
「立ち会い感を強く感じ、それによって分娩に伴う不安感が低減され、安心して分娩が行われたことが推測される」

今後は、「立ち会い出産」での検証を続けつつ、ほかの分野での活用を探るということです。

(香川大学 産学連携・知的財産センター/永冨太一 センター長)
「未来にどういう形でこの『窓』が活用されたら本当に皆さんの幸福感があるのか、というところを一緒に追究していけたら」

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