巨匠チャン・イーモウの最新作 中国映画「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」 8月27日に山口市で上映

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 今年2月に行われた北京2022冬季オリンピック・パラリンピックの開・閉会式で総監督も務めた現代中国を代表する映画監督、チャン・イーモウの作品「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」(2020年、中国)が8月27日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で上映される。時間は、午前10時半、午後2時、7時からの3回。    

 舞台は文化大革命真っただ中の中国。強制労働所に送られた男は、妻とは離婚し、最愛の娘とも疎遠になっていた。ある日、男は自分の娘がニュース映画に1秒(24フレーム)だけ映っていることを知る。男はたった1秒間、映画に映し出された娘の姿を見たいと労働所を脱走。ようやく、ある小さな村で上映されることを突き止めたが、映画のフィルムを孤児の少女リウが盗んでしまう。さらに、運搬中にフィルムが汚れてしまうトラブルも発生。娯楽が少ない中、村の皆が熱望する映画を上映することはできるのか。追われ続ける男の運命は―。    

 逃亡する男を演じるのは、「最愛の子」「山河ノスタルジア」「オペレーション:レッド・シー」のチャン・イー。孤児の娘リウは、デビュー作の本作で第15回アジア・フィルム・アワード新人俳優賞を受賞した期待の新人リウ・ハオツンが演じている。    

 監督のチャン・イーモウは、「あの子を探して」(1999年、ベネチア国際映画祭金獅子賞)「初恋のきた道」(2000年、ベルリン国際映画祭銀熊賞)など、世界三大国際映画祭(カンヌ、ベルリン、ベネチア)ほか、アカデミー賞に三度ノミネートされ、数々の国際的な映画賞の受賞歴を誇る"巨匠"だ。    

 監督自身が長年映画化を熱望していた本作の時代背景は、監督の青春時代と重なる。数か月に一度の映画上映が一大イベントだった時代、フィルムの扱いや映画にまつわるエピソードは監督の実体験を元に描かれており、映画に対する愛が込められている作品だ。    

 前売り券は一般1500円で、同館、YCAM、山口市民会館、C.S赤れんが、三好屋で購入でき、電話予約・当日受け取りでも適用される。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。予約・問い合わせは、主催の西京シネクラブ(TEL083-928-2688)へ。 

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