大雨影響なく丸々…ナシ「幸水」出荷ピーク 福井県、例年より大きく

出荷の最盛期を迎えている「幸水」=8月23日、福井県あわら市波松

 福井県坂井市、あわら市にまたがる坂井北部丘陵地で、ナシのわせ品種「幸水」の出荷が最盛期を迎えている。8月上旬の大雨の影響もなく上々の出来で、農家が丸々とした実の収穫に精を出している。

 両市の丘陵地では約100軒の農家が計40ヘクタールでナシを栽培している。この時期に取れる幸水は、みずみずしさと強い甘みが特長。今年は6月中旬まで晴天が続き、日照時間が十分確保できたことから例年より大きく育ったという。

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 あわら梨部会長の上野広和さん(60)=あわら市=の約40アールの畑では4品種を栽培。幸水は5月に実を付け始め、今月中旬から収穫が始まった。

 23日、上野さんは午前6時半ごろ作業開始。おいしそうに色づいたナシが傷つかないよう丁寧にもぎとり、ハサミで軸を切り取って箱に入れていった。1日で約600キロを収穫。「出荷は例年より少し遅れているが、大きく育ってくれた。甘くてシャリシャリ感のある味覚を楽しんでほしい」と話していた。

 幸水の出荷は8月末まで。JA福井県フルーツセンター(あわら市)からは、県内や関西を中心に約200トンを出荷する予定。その後は「豊水」の時期を迎える。

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