宮崎県が被害状況発表 避難者なし 余震注意呼び掛け

 熊本県を震源とする地震を受け、宮崎県は15日、午前7時現在の県内の被害状況、被災地への支援状況を発表した。高千穂町の男性が1人軽傷、高千穂町向山の県道が落石のため通行止めとなっている。会見した福栄芳政・県消防保安課長は「今後も余震が頻発する可能性があるため、警戒体制を続ける。地震が起きた場合は危険な場所は避けて避難するなど、落ち着いた行動をとってほしい」と呼び掛けている。▽県内の被害状況 人的被害では、高千穂町の男性(47)が自宅の壁掛け扇風機が落下して頭頂部に軽傷を負った。

 道路は、高千穂町向山の県道205号で落石があり、14日午後11時半から通行止め。迂回(うかい)路はある。復旧のめどはたっていない。

 現在、県が把握している避難者・自主避難者はいない。▽熊本県への支援状況 県警が警察災害派遣隊を派遣中。緊急消防援助隊は県内の19隊78人が出動。熊本県消防学校に到着し、待機中。

 熊本県からの要請を受け、県内の災害派遣医療チーム(DMAT)10チームを熊本赤十字病院に派遣した。▽その他 県内で震度が大きかった椎葉村、高千穂、五ケ瀬町の幹線道路の状況を把握するため、県防災救急ヘリコプター「あおぞら」を15日午前5時47分、宮崎空港から離陸させ、約1時間にわたって映像を伝送。被害は確認されなかった。

 陸上自衛隊都城駐屯地からファストフォース(初動部隊)を派遣中。

 

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