「同時に3匹はありえない」“爬虫類ハンター”も首ひねる 体長1mヘビ「ボールパイソン」松並木で相次ぎ発見のナゼー静岡・焼津市

8月、静岡県焼津市の松並木沿いで体長およそ1mの大型のヘビが相次いで発見されました。爬虫類の専門家が「ありえない」と語る異常事態。いったい、焼津市で何が起きているのでしょうか。

ケースの中にいたのは、ニシキヘビの一種「ボールパイソン」。ここに並んだ3匹のヘビは、焼津市の同じ場所で相次いで発見されました。

<ヘビを捕獲した男性>

「1匹目がこのあたりに、ロープが置いてあるように見えていて」

3匹のヘビを相次いで発見した男性です。男性が1匹目のヘビを発見したのは8月15日の午前1時頃。焼津市田尻北の松並木沿いの道路で、犬の散歩をしていた時に見つけました。

<ヘビを捕獲した男性>

「犬も反応して、よく見たらボールパイソンだった。あれって思って逃げないように素手で捕まえた状況です」

趣味で外国原産のヘビを飼育していた男性は、ボールパイソンがおとなしく、毒のないヘビだと知っていたため、素手で捕獲したということです。

現場は子どもが行きかう場所で、住民は動揺を隠せません。

<近くに住む人>

「大きいの?怖いね」

「家の中に入ってきたらギャーですよね」

男性は最初のヘビを捕獲した1週間後、ほぼ同じ場所で、今度は2匹のボールパイソンに遭遇したのです。

<ヘビを捕獲した男性>

「普通じゃないですね。3匹同時なんで。こんなに多いのは逃がしたにしてはおかしいと思ったので」

ボールパイソンはアフリカ原産。日本に住みついているわけではありません。8月8日にも、JR焼津駅の近くでボールパイソン1匹が捕獲されていて、警察はペットとして飼われていたヘビとみて、飼い主を探しています。

爬虫類の専門家は、今回の出来事について、偶然に起きた逃走劇ではないと推測します。

<体感型動物園iZoo 白輪剛史園長>

「基本的にボールニシキヘビは1匹ずつ飼う。同時に3匹逃げるということは、まずありえない。その場所には人為的に誰かが運んできた、人間の介在があったということしか考えにくい」

多くの謎が残るヘビの発見。野生ということは考えにくいため、逃げたにしろ、捨てたにしろ飼い主のモラルが問われます。

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