クアルタラロ、ハードバトルを制し2位獲得「100%のリスクをかけ続けていた」/MotoGP第13戦オーストリアGP

 8月21日、2022年MotoGP第13戦オーストリアGP MotoGPクラスの決勝がオーストリアのレッドブル・リンクで開催され、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は2位表彰台を獲得した。

 5番グリッドからスタートしたクアルタラロは、2周目にはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)に先行を許したが、数周後には一気にプレッシャーをかけていき、ビニャーレスがコーナーではらむ間に5番手を奪還。その後、前方を走っていたエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)がトラブルで戦列を離れたため、クアルタラロは4番手に浮上した。

 トップ3台がフロントにソフトコンパウンドを選択しているのに対し、ハードコンパウンドを選択したクアルタラロは少しずつ着実に差を詰めていく。そして16周目にはホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)をかわし3番手に浮上する。その7周後にはジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)の背中に迫り、その1周後のシケインで勝負を仕掛け、ミラーを抑え込んだ。ミラーをかわしたクアルタラロは、すぐさまトップのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)を追っていく。最終的に0.492秒差まで迫るもオーバーテイクはかなわず、2位でチェッカーを受けた。

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2022MotoGP第13戦オーストリアGP

 この結果により、クアルタラロはチャンピオンシップポイントを200ポイントまで伸ばし、そのリードを32ポイントに拡大。ヤマハは合計200ポイントでコンストラクターズランキング2位、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPは合計226ポイントでチームランキング3位をそれぞれ維持している。

■ファビオ・クアルタラロ
「1周目がうまくいかなかったことは残念だ。それでも最終的には、可能な限り最高の結果を獲得できたと思っているよ。優勝にはわずかに届かなかったけれど、今日の自分の走りには非常に満足しているんだ。週末を通しておもなライバルに打ち勝ち、特に決勝では、まるでライオンのような戦い方ができたと感じている。28周の間ずっと、100%のリスクをかけ続けていたんだ」

「でも今日の僕は”超”集中していた。何度かミスがあって、何度もフロントをとられそうになったけど、反応は素早く、集中力も本当に素晴らしかったんだ。自分自身を誇りに思うよ!ペッコには勝つことができなかったけれど、次へのエネルギーになったよ」

ファビオ・クアルタラロ、フランセスコ・バニャイア/2022MotoGP第13戦オーストリアGP

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