島津製作所子会社、故障を偽造し部品交換か 本社「調査進めている」

 島津製作所(京都市)の製品の保守を行う子会社が、医療機関に納入されていた医療用X線撮影装置の保守点検をめぐり、部品の故障を偽装し、修理を名目に正常に動作するはず部品を交換して対価を得ていた疑いがあることが分かった。島津製作所はホームページで「不適切な行為があったという疑義が生じている」と発表し、調査を進めていることを明かした。

納入機器の部品に不正を仕込み「故障」に見せかけた可能性

 機器を導入していた医療機関の関係者や島津製作所の発表などを総合すると、疑いがかかっているのは、熊本市内に同社製造のX線撮影装置を販売し、保守点検を行っている子会社「島津メディカルシステムズ(大阪市)」の営業所。X線装置の部品が一定期間が経過すると動作しなくなるような細工を行い、病院側が装置が動作しなくなったと修理を依頼するように仕向け、その依頼対応の際に本来は動作していたはずの細工された部品を交換、修理交換代を得た疑いがある。

 一部報道を受け、島津製作所はホームページに声明を出し、子会社に不適切な行為があったという疑義が生じていること、現在、事実関係を明らかにするため、外部専門家も含め客観的な調査を進めていると発表した。事実関係が明らかになり次第、然るべき対応を行なうという。

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