幻の長倉線を“復刻” 誘客へレール30メートル敷設 茂木

レールが敷かれる長倉線の「下野中川」駅。左奥に茂木駅に続く路盤跡がある

 【茂木】町は未成線「長倉線」ツアーの誘客に向け、昭和初めの路線建設当時に思いをはせてもらおうと、幻の「下野中川」駅周辺に30メートルのレールを敷設する。地元の河井上の行政区もツアー客の安全確保と利便性向上のため、ツアー開催時に公民館を休憩所に貸し出すなどの協力に乗りだした。

 未成線「長倉線」は知名度が徐々に高まり、昨年度は33回のツアーに624人、今年は春15回のツアーに178人が参加している。ただ、一層の誘客へ向けた仕掛けづくりや、トイレ、荒天時の避難場所の確保が課題となっていた。

 レールは“復刻版”として町が立てた「下野中川」の駅名標の南側に、排水工事を行った上で設置する。

レールが敷かれる長倉線の「下野中川」駅。奥に茂木駅に続く路盤跡がある

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