キャンプに人気の飯盒9選!お米の炊き方やおすすめレシピなど使い方も徹底解説

飯盒(はんごう)で炊き立てご飯が楽しめるのは、キャンプの醍醐味のひとつ。炊飯はもちろん、飯盒があれば色々な料理を作って楽しむことができます。今回は飯盒でのご飯の炊き方からオススメ料理のレシピ、そして飯盒の選び方やオススメ商品まで、一挙ご紹介します。

飯盒がキャンプで大活躍!メスティンとの違いもチェック

photographer 吉田 達史

「飯盒(はんごう)」とは、食糧を入れて携帯し、野外でご飯を炊いたり調理に使ったりする容器のこと。

炊飯器+お弁当箱の役割を1つでまかなえる、昔ながらの便利アイテムとも言えます。

「キャンプでやってみたいこと」として多くの人が挙げるのが、そんな「飯盒」を使ってお米を炊く「飯盒炊さん」です。

飯盒があれば、屋外でも簡単に美味しいお米を炊くことができます。

さらに実は、キャンプでは飯盒を活用して、炊飯以外にも色々な料理を作ることができるんですよ。

飯盒の種類はさまざまで、自衛隊でも使われる「兵式型」は、多くの人が「飯盒」としてイメージするのではないでしょうか。

筆者撮影

このほかにも、初心者にも使いやすい「筒型」や、「角型」の飯盒があります。

なかでも角型飯盒は、「メスティン」として近年キャンパーの間で人気を集めており、さまざまなメーカーが販売しています。

ライター撮影

メスティン(messtin)は英語で「食事+缶」を意味し、もともと兵士が食料を入れて持ち運んだり、配給を受け取るのに使われていたものです。

炊飯のほか「焼く」「煮る」「蒸す」など調理方法は自由自在で、多くのキャンパーが愛用しています。

飯盒をキャンプで使ってみよう!炊飯以外の使い方をレシピ付きで徹底解説

飯盒といえばお米を炊くイメージが強いと思いますが、実は作れる料理のバリエーションはとても豊富なのです。

ここからは、飯盒を使ってキャンプで作れる料理をレシピ付きでご紹介します。

使い方【1】炊飯する

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17383008

固形燃料とストーブがあれば、メスティンで簡単にご飯を炊くことができます。

難しい火加減の調整をしなくても、美味しく炊けるので、初心者でも安心。

【材料(1~2人分)】

  • 米:1合
  • 水:適量(米が浸る程度)

【作り方】

  • メスティンに米1合と水を入れて30~60分ほど浸水させる
  • メスティンを焚き火台にのせ、固形燃料に着火して消えるまで待つ(約20~30分)
  • 火が消えてから20分ほど蒸らす

使い方【2】煮込み調理する:豆乳クラムチャウダー

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17382360/p2

メスティンで作る、アサリの出汁が美味しい豆乳クラムチャウダーは、朝食にパンと一緒に食べると最高!

味付けは塩コショウだけで美味しく、自宅で野菜に火を通しておくことで時短になります。

【材料】

  • アサリ(冷凍や缶詰)
  • にんじん
  • じゃがいも
  • 豆乳
  • 塩こしょう
  • 片栗粉

【作り方】

  • にんじんとじゃがいもは皮をむいて食べやすい大きさに切り、レンジで3~4分加熱しておく(キャンプの場合は自宅で加熱したものを持参すると楽です)。
  • メスティンに片栗粉以外の食材と調味料を入れる。
  • 中火で熱し、ふつふつと沸騰してきたら弱火にして10分ほど煮込む。
  • 水で溶いた片栗粉を混ぜ、とろみがついたら完成!

使い方【3】蒸し器にする:シュウマイ

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17349115

メスティンの中に網を入れることで、蒸し料理も作ることができます。

小籠包やアンマンなど、メスティンに入るサイズなら簡単に蒸すことができます。

今回はシュウマイの作り方をご紹介します。

【材料(1人分)】

  • 市販のしゅうまい:適量
  • 水:適量

【道具】

  • 長バット網(18cm)
  • クッキングシート
  • ガスコンロやバーナー
  • バーナーパッド

【作り方】

  • ガスコンロやバーナーの上にバーナーパットを敷き、網を入れたメスティンを火にかけ、網の高さまで水を入れて沸騰させます。
  • 沸騰したら、クッキングシートを網の上に敷き、しゅうまいを入れて蓋をしてください。
  • 時間は、しゅうまいのパッケージに書かれている加熱時間を参考に蒸します。今回は中火で5分蒸しました。
  • 火が通ってしゅうまいが柔らかくなったら出来上がりです。

使い方【4】燻製器にする

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17258052

蒸し料理と同様、網を使うことでメスティンで燻製も作れます!

メスティンは熱伝導率が高く、煙の漏れも少ないため、わずか10分ほどで出来上がります。

【材料】

燻製にしたい食材(ゆで卵、6Pチーズ、ソーセージなど)

【道具】

  • 底に敷く網
  • アルミホイル
  • お好みのスモークチップ

【作り方】

  • まず、メスティンの内側を覆うようにアルミホイルを敷きます。
  • アルミホイルの上にチップを少量載せます。チップは大匙1~2程度あれば十分です。
  • 食材を入れてフタをしたメスティンを、バーナーに乗せて加熱していきます。
  • 加熱を始めると、ほんの数分でよい香りと共に煙が漏れてきます。10分ほどで完成です。

使い方【5】オーブンにする:パウンドケーキ

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17368437/p2

メスティンとホットケーキミックスを使えば、自宅のオーブンで作るようなパウンドケーキが作れます!

バナナやドライフルーツやナッツなどを混ぜたり、牛乳を豆乳に変えてヘルシーにしたりと、さまざまなアレンジが楽しめます。

【材料】

  • 市販のホットケーキミックス・・・1袋(150g)
  • 牛乳・・・100ml
  • 卵・・・1個
  • 生クリーム・・・適量
  • いちご・・・適量

【作り方】

  • メスティンに生地がくっつかないようクッキングシートを敷き、ホットケーキミックスの材料をパッケージの分量通りに混ぜ合わせ、メスティンに流し入れます。
  • 材料を流し入れたら、メスティンからはみ出たクッキングシートの余分な部分は切り落としましょう。
  • フタをして、極弱火で10分ほど火にかけます。
  • いったんフタを開け、フタを下にした状態で極弱火で5分ほど火にかけます。
  • 生クリームとイチゴを添えて完成。

自分にぴったりな飯盒を見つけよう!キャンプにおすすめな飯盒の選び方

飯盒はさまざまな商品が販売されているので、どれがいいのか迷ってしまうかもしれません。

そこで、ここからはキャンプにおすすめな飯盒の選び方をご紹介します。

選び方【1】形状

まず重要となるポイントが、形状です。主に兵式型、筒型、角形の3種類に分けられます。

・兵式型

photographer 吉田 達史画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17539409

兵式型は、昔ながらのオーソドックスな飯盒で、そら豆のような少しゆがんだ楕円形が特徴。

本体に加えて外フタと中フタが付いており、お皿として使ったり、中フタでお米を計量することもできます。

筆者は知人から譲り受けた、兵式型の飯盒を愛用しています。

おコゲもできてとても美味しく、使い方も簡単なので炊飯に失敗したことはほとんどありません。

たまに底のほうにお米がこびり付いてしまうこともありますが、コンソメなどのスープを足して雑炊にしたりしています。

・筒型

筒型は、熱の周りが良くムラなく炊くことができ、洗いやすいので、初心者にも使いやすい飯盒です。

5合炊きなど大容量の商品もあり、ファミリーキャンプやグループキャンプにも便利です。

ただしサイズが大きめでかさばりやすいので、中にカトラリーや食材などを入れて収納を工夫すると良いですね。

・角型

photographer 吉田達史画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17254417/

角型は四角い形の飯盒で、近年「メスティン」がキャンパーの間でブームになっています。

収納しやすく小ぶりなタイプが多く、ソロキャンプにも最適です。

色々な料理に使いやすいですが、角の近くは熱が伝わりにくいので注意しましょう。

選び方【2】容量

次に重要なのが「容量」。

  • 兵式型・筒型:4合炊きの商品が中心で、筒型は5合炊きの大容量の商品もあります。
  • 角型(メスティン):容量700ml~800mlで、1.8合~2合炊ける商品が中心です。

メスティンは、1合炊きや3合炊きなど、同じメーカーから複数サイズが展開されていることも多いので、炊飯用とおかず用に複数用意するのもオススメ。

いつ誰と、何を食べるのかイメージしながら必要な容量を考えてみましょう。

筆者撮影

例えば筆者の場合、14時ごろキャンプ場にチェックインし、翌日11時ごろチェックアウトする1泊2日のキャンプが中心なのですが、朝食は手軽にホットサンドなどで済ませます。

そのため飯盒が登場するのは夕食のタイミング。4合炊きの兵式飯盒で2合分のお米を炊き、大人2人と子供2人で食べきります。

BBQグリルの炭火で魚や肉を焼きながら、シングルバーナーで炊飯しています。

選び方【3】素材

飯盒に使われる素材は、一般的にアルミ製となっています。

チタンや鉄、ステンレスの商品もありますが、アルミは軽くて熱伝導性に優れ、多くの飯盒に採用されています。

迷ったらアルミ製のものを選ぶと良いでしょう。

キャンプで人気の飯盒をチェック!シーンや形状ごとにおすすめの商品を紹介

ではここから、キャンプで人気の飯盒をご紹介していきます。

ソロキャンプ、デュオキャンプ、ファミリーキャンプにおすすめの飯盒を、それぞれ筒型、兵式型、角型と形状ごとにご紹介します。

【ソロキャンプにおすすめの筒型飯盒】キャプテンスタッグ/林間 丸型ハンゴー(4合炊き)

  • サイズ:(約)外径155×高さ135mm
  • 重量:(約)360g
  • 材質:アルミニウム(表面加工:アルマイト加工、エポキシ樹脂塗装)、フックハンドル:鉄(エポキシ樹脂塗装)
  • 特徴:4合炊き
  • 原産国:中国

キャプテンスタッグの「林間丸型ハンゴー(4合炊き)」は、シンプルで使いやすいアルミ製の丸型飯盒。

丸型なので洗いやすく、小物や食材も収納しやすいので、ソロキャンプでストレスなく愛用できるでしょう。

【ソロキャンプにおすすめの兵式飯盒】キャプテンスタッグ/林間 兵式ハンゴー(4合炊き)

  • サイズ:(約)幅180×奥行110×高さ135mm(本体のみ)
  • 重量:(約)340g
  • 材質:アルミニウム(表面加工:アルマイト加工、エポキシ樹脂塗装)、フックハンドル:鉄(エポキシ樹脂塗装)
  • 特徴:4合炊き

キャプテンスタッグの「林間兵式ハンゴー(4合炊き)」は、手軽に美味しいご飯が炊ける、リーズナブルなアルミ製の兵式型飯盒です。

シンプルなデザインなので洗いやすく、中ブタは約お米2合分の容量なので、軽量カップも不要です。

高さが14cm~15cm程度の兵式型飯盒も多いなか、高さが13.5cmと浅めなので、荷物をコンパクトにしたいソロキャンプに最適です。

【ソロキャンプにおすすめの角型飯盒】trangia(トランギア) メスティン TR-210

編集部撮影 画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17259621/p2

スウェーデンのメーカー「trangia(トランギア)」のメスティンは、炊飯のほか、煮物・茹で物・炒め物・蒸し物・燻製など多用途に使えるアルミ製の角型飯盒です。

サイズが2種類あり、レギュラーサイズは約1.8合まで、ラージサイズは約3.5合までご飯を炊くことができます。

ソロキャンプなら、よりコンパクトなレギュラーサイズがおすすめ。

  • 重量:150g
  • サイズ:17×9.5×6.2cm
  • 容量:750mℓ
  • 素材:アルミ製(無垢)
  • 炊はんの目安:約1.8合まで

【デュオキャンプにおすすめの筒型飯盒】オオイ金属/飯盒 丸型5合炊き

  • 直径×高さ (mm) : 170×160
  • 材質 : アルマイト塗装
  • 原産国:日本

オオイ金属の「飯盒 丸型5合炊き」は、最大5合炊ける、アルミ製の丸型飯盒。

アルマイト塗装されているためシーズニングが不要で、すぐに使うことができます。

炊飯のほかにも、煮込み料理やスープなど、デュオキャンプでの多彩な料理を楽しめます。

【デュオキャンプにおすすめの兵式飯盒】Boundless Voyage/チタンメスキット

  • 材質/ 99.8% チタン(本体)、スチール(専用吊りロープ)
  • 重量(本体)/総 約 212g
  • 仕様/[収納時] 約135.0mm × 86.0mm × 98.5mm
    [600ml] 約120.0mm × 75.0mm × 97.5mm/[300ml] 約125.0mm × 80.0mm × 49.5mm
  • 付属品/600ml × 1; 300ml × 1; 専用吊りロープ × 1; フタ × 1; メッシュ収納バッグ × 1

Boundless Voyageのチタン製兵式飯盒「チタンメスキット」は、600mlと300mlの2サイズがセットになっており、多用途に活用できます。

軽量でさびにくいチタンで作られており、耐久性が高く、長く愛用することができます。

飯盒のほか、弁当や鍋、カップ、ランチボックスとしても使うことができ、デュオキャンプがさらに楽しくなるはず。

【デュオキャンプにおすすめの角型飯盒】MiliCamp(ミリキャンプ)/メスティン

ライターMICさん撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17441810
  • 容量:800ml
  • 重さ:165g
  • 炊はんの目安: 約2.0合まで

MiliCamp(ミリキャンプ)のメスティンは、バリ取りが不要なので安心して使い始めることができます。

約2合まで炊けて、デュオキャンプにもちょうどよい大きさ。

価格もリーズナブルなので、コストを抑えてキャンプを楽しみたい人にも最適です。

【ファミリーキャンプにおすすめの筒型飯盒】LOGOS(ロゴス)/丸型ハンゴウ5合

  • サイズ:[本体](約)18×15.5×15.7cm
    [フタ](約)16×16×3.5cm
    [皿(なかご)](約)15×15×3cm
  • 容量:[本体](約)2.67L
    [フタ](約)0.6L
    [皿(なかご)](約)0.5L
  • 総重量:(約)380g
  • 炊飯の目安:5合
  • 材質:アルミニウム

LOGOS(ロゴス)の「丸型ハンゴウ5合」は、最大で5合のお米が炊ける大容量の筒型飯盒。

使いやすい丸型で、鍋としても使えるので、たくさんの量の料理を作りたいファミリーキャンプにぴったりです。

【ファミリーキャンプにおすすめの兵式飯盒】LOGOS(ロゴス)/ハンドル付ハンゴウ

  • 総重量:(約)365g
  • 容量:[本体]2.2L[ふた]0.5L[皿(なかご)]0.3L
  • サイズ:[本体]20.5×11.5×14cm[ふた]18×11×3.5cm[皿(なかご)]17×10×2.5cm
  • 収納サイズ:(約)20.5×13×15cm
  • 表面加工:[本体内側、ふた内側、皿]アルマイト加工 [本体外側、ふた外側]メラミン樹脂塗装
  • 主素材:アルミ
  • 4合炊き。鍋としても使えます。

ロゴス(LOGOS)の「ハンドル付ハンゴウ」は、2.2Lと容量が大きめの兵式飯盒です。

フタにハンドルが付いているので、フタをフライパンや鍋、食器として使うことができ、ひっかけるのにも便利です。

【ファミリーキャンプにおすすめの角型飯盒】スケーター/アルミメスティン

ライターいちさん撮影 画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17440805

スケーターの「アルミメスティン」は、アルマイト加工が施されているため、シーズニングが不要で買ってすぐに使える角型飯盒です。

洗って乾かすだけでお手入れも簡単なので、何かと忙しいファミリーキャンプには嬉しいですよね。

サイズが600・850・1,000mlの3種類と豊富で、用途に応じて最適なサイズを選ぶことができます。

  • サイズ:幅12.2×奥行18.2×高さ6.1cm
  • 素材・材質:本体・フタ=アルミニウム合金 板厚1.0mm(アルマイト加工) 止具・ハンドル=ステンレス ハンドルカバー=PVC
  • 満水容量:850ml
  • 重量:225g

飯盒でキャンプご飯をさらに楽しもう!

photographer 吉田 達史画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17539409

飯盒の使い方やレシピ、おすすめの商品をご紹介しました。

気になる飯盒は見つかりましたか?

飯盒がひとつあれば、キャンプでの食事がグッとバリエーション豊かなものとなります。

ぜひ飯盒で色々なキャンプ料理にトライしてみてくださいね。

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