松山の市民プール「陸上競技場跡地」へ 南北幹線道路の整備に伴い 長崎市

市営スポーツ施設の再配置案

 長崎県が進める「長崎南北幹線道路」の整備に伴い、長崎市は、松山町の市民総合プールを現在陸上競技場がある場所に再配置する案を、25日の市平和公園再整備基本計画検討委員会で示した。陸上競技場については茂里町の「中部下水処理場跡地」を含め再配置先を別途検討するとしている。
 同道路は同市と西彼時津町を結ぶ高規格道路で、うち同市茂里町-滑石工区(延長5.3キロ)が本年度事業化された。平和公園周辺は高架橋として整備する計画で、市民総合プールや陸上競技場など複数のスポーツ施設が計画の支障となるため、検討委が施設の再配置を協議している。
 市によると、市民総合プールは、土地の性状や利用者の利便性、経済性などから「陸上競技場跡地が適地」と判断。そうなれば陸上競技場の400メートルトラックを現在地に残すことはできなくなる。一方「外周路や芝生広場は、形状や面積が変わるものの、一定従前地に確保することは可能」とし、利用実態などを踏まえ今後の在り方を整理するとしている。
 市営庭球場(テニスコート)、弓道場は現在のソフトボール場に移し、ソフトボール場は公園外への移転を念頭に別途検討する。
 市は検討委の意見を取りまとめた上で、年度内に報告書を作成したいとしている。施設再配置を巡っては陸上競技場の現地存続を求める署名を競技団体や愛好会、学校などが市に提出するなどしている。


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