東京駅に“キュウリ畑” 食品ロスを考える野菜のイベント

東京駅に突然“野菜畑”が出現しました。食品ロスの問題を身近に感じて知ってもらう、野菜の販売イベントが始まりました。

このイベントは8月31日の「野菜の日」を前に、食品ロスの問題を考えるきっかけにしてもらおうと、終日多くの人が行き交う東京駅の地下で8月25日から始まりました。会場にはキュウリが実った"野菜畑”も用意されました。

イベントのキーワードは「もったいない野菜」です。キュウリ畑の近くには、通常なら廃棄されてしまう野菜の販売所が併設されています。曲がっていたり傷がついていたりして通常のスーパーでは見かけないような、大きさや形が規格外の野菜、市場で余ってしまった野菜など、いろいろな「もったいない野菜」が通常の3、4割ほど安く販売され、駅を通る人たちが足を止めて買い求めていました。購入した人は「捨てられてしまうのはもったいないので、料理に使いたいと思って買いました」「このイベントで自分が少しでも買えば、役に立てるのかなと思って購入した」などと話していました。JR東日本クロスステーションの担当者は「会場は駅なので、いろいろなお客さまに利用いただいている。夏休みということで、全国からお子さまも含めて通る。大勢の人に『もったいない野菜』を広め、理解を深めてもらいたい」(棚橋新さん)と話しています。

また、会場では食品ロス問題に取り組む全国各地の高校生が開発したジャムやお菓子などの商品も販売されていて、オンラインで商品を紹介してもらうこともできます。

イベントに携わる東京農業大学の学生は「形の悪さだけで敬遠せず、おいしさを味わってほしい」として「少し形が悪いだけで、味はすごくおいしい。生産者も愛を持って育てていることを知り、敬遠しないでそのまま食べてほしい」(4年生・草野葵実子さん)と呼びかけています。

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