長崎県内3路線で「輸送密度」増 JR九州 コロナ禍の影響残る

県内3路線の利用状況

 JR九州は25日、2021年度の路線・区間別の利用状況を公表した。1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」は、新型コロナウイルス感染拡大や豪雨の影響で大きく減少した前年度からは回復がみられたが、コロナ禍の影響は残った。長崎、佐世保、大村の3路線は前年度を上回った。
 長崎線全体(鳥栖-長崎)は前年度比11.6%増の8287人、旅客運輸収入は同18.4%増の62億7300万円。前年度、県内区間で減少幅が最大だった肥前山口-諫早の輸送密度は16.4%増となり、今回は県内区間で最も上昇幅が大きかった。諫早-長崎は3.6%、喜々津-浦上は2.3%それぞれ増えた。
 佐世保線(肥前山口-佐世保)は11.3%増の3597人で、旅客運輸収入は20.4%増の9億2600万円。大村線(早岐-諫早)は3.8%増の3655人で、旅客運輸収入は9.6%増の6億300万円だった。
 JR九州全体でみると、在来線では前年度と比較可能な51区間のうち6区間で前年度を下回った。コロナ禍や災害だけでなく、人口減少やマイカー利用などが背景にあるとみられる。
 合わせて発表した21年度の駅別乗車人員上位300駅には県内19駅が入った。県内トップは20位の長崎駅で、前年度189位と順位を下げたハウステンボス駅は169位にランクアップした。


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