糸魚川市一ノ宮のフォッサマグナミュージアム玄関前で24日まで、上越地方の高田平野周辺を代表する石材「千草石」が展示紹介され、来館者の注目を集めた。
安山岩に分類される千草石は美しいもえぎ色が特長。墓石などとして重宝され広く流通してきた。田中角栄元首相の墓石にも使用されている。妙高山の溶岩流がその後、山麓一帯に広がった。重機によって、溶岩の岩塊を掘り出している。
展示紹介は、岡田石材店(妙高市中川、岡田克弘社長)の協力で実現した。同市には最盛期、10を超える石材店があったが、現在は同社のみという。
同館の竹之内耕館長によると、今回展示したのは溶岩の岩塊の周囲にできた、湾曲した風化殻(ふうかかく)。椀状を呈した珍しい風化の形状をしている。併せて研磨した千草石も紹介した。
岡田社長は「多くの人に千草石の存在を知ってほしかった。関心を持って見ていただきうれしい」と話した。