8月26日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているドゥカティ・コルセは、2023年にエネア・バスティアニーニをファクトリーチームのドゥカティ・レノボ・チームに昇格させると発表した。
イタリア人ライダーのバスティアニーニは、2014年にグレシーニ・レーシングからMoto3クラスにフル参戦を開始。1年目に3度の表彰台を獲得し、KTMからホンダに乗り換えた2年目はホームのサンマリノGPで初優勝を飾りランキング3位となった。
Moto3クラスは2018年まで5年間参戦するが、計9度のポールポジション、3度の優勝を含む24度の表彰台に上り2016年はランキング2位を獲得した。
2019年と2020年は、イタルトランス・レーシングからMoto2クラスに参戦。ポールポジションは1度もなかったが、1年目は1度の3位表彰台でランキング10位、2年目は3度の優勝を含む7度の表彰台を獲得してチャンピオンに輝いた。
そして2021年は、ドゥカティ・コルセとの間で1年延長のオプションを含む1年契約を締結し、ドゥカティのサテライトチームであるアビンティア・エスポンソラーマから最高峰クラスにステップアップ。2度の3位表彰台を獲得した。2022年はグレシーニ・レーシングMotoGPに移り、第13戦終了時点で1度のポールポジション、3度の優勝を飾っている。
そんなバスティアニーニはドゥカティ・コルセと契約を結び、2023年からワークスのドゥカティ・レノボ・チームに昇格する。ドゥカティは、2月21日にフランセスコ・バニャイアと2023年から2024年まで、2年間の契約更新を行っているため、バスティアニーニはバニャイアのチームメイトとして活動することになる。
現在、2023年のシートは、レプソル・ホンダ・チームとLCRホンダは残り1席ずつ、ムーニーVR46レーシング・チーム、来季からアプリリアのマシンに変更するRNFレーシングは両ライダーともに決まっていない。
■エネア・バスティアニーニ
「来年からドゥカティのオフィシャルチームのカラーを着ることができることに感激しているよ。これは僕の夢であり、今それが実現した。この2年間、MotoGPで多くのことを学び、成長することができた。ドゥカティ・レノボ・チームのエンジニアやスタッフとともに、さらに上を目指すことができると信じている」
「僕を信頼し、このような素晴らしい機会を与えてくれたクラウディオ、ジジ、パオロ、ダビデに感謝したいと思う。また、ナディアとグレシーニのみんなにも、この素晴らしいシーズンをともに過ごし、大きなサポートを受けたことに感謝したい。この2022年を最高の形で締めくくってから、ドゥカティのファクトリーライダーとして、全力を尽くし、適切なチームスピリットで新しい冒険に挑みたいと思う」
■ルイジ・ダリーニャ（ドゥカティ・コルセ ゼネラルマネージャー）
「バスティアニーニをファクトリーチームに迎えることができ、嬉しく思っている。エネアは、非常に才能のあるライダーであり、ドゥカティでの2年間で大きく成長することができた。MotoGPデビューイヤーに2度の表彰台を獲得し、今年はグレシーニ・レーシングでカタール、アメリカズ、フランスで見事3勝を挙げ、急成長を遂げることができた」
「来年は、ドゥカティ・レノボ・チームの公式ライダーとして、さらに一歩前進し、すべてのレースで主役のひとりになれると確信している。簡単な選択ではなかった。エネアとホルヘ・マルティンは、非常に速く、若いライダーであり、だからこそ、我々は両者に対して同じ物と技術サポートを提供したいと考えた。ふたりはきっと、その才能を存分に発揮してくれることだろう」
●2023年MotoGPライダーラインアップ（8月26日時点）
■プリマ・プラマック・レーシング
ヨハン・ザルコ
ホルヘ・マルティン
■アプリリア・レーシング
アレイシ・エスパルガロ
マーベリック・ビニャーレス
■ドゥカティ・レノボ・チーム
フランセスコ・バニャイア
エネア・バスティアニーニ
■グレシーニ・レーシングMotoGP
ファビオ・ディ・ジャンアントニオ
アレックス・マルケス
■LCRホンダ
アレックス・リンス
■モンスターエナジー・ヤマハMotoGP
ファビオ・クアルタラロ
フランコ・モルビデリ
■レッドブルKTMファクトリー・レーシング
ブラッド・ビンダー
ジャック・ミラー
■レプソル・ホンダ・チーム
マルク・マルケス
■GASGASファクトリー・レーシング・チーム
ポル・エスパルガロ
