モデルナ、特許侵害でファイザーとビオンテックを提訴

 米モデルナは26日、米ファイザーとドイツのビオンテックを相手取り特許侵害で訴訟を提起したと発表した。ワクチン生成法に関する同社の持つ特許を侵害したと主張している。

販売差し止めや損害賠償は求めず

 同社が発表したところによると、訴訟先は米マサチューセッツ州連邦地裁とドイツの地裁。3社ともに製造販売する新型コロナウイルスワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)を模した技術をベースにしたものだが、モデルナはファイザーとビオンテックが、同社が2015年と2016年に取得した特許技術を侵害してワクチンを製造していると主張している。

 他方、同社は感染が収束していないため、製品の回収、販売差し止めや損害賠償は求めていない。しかし発表では2022年3月8日までに関しては損害賠償を求めない、と期限つきであることを表明しており、現在2社が米当局に承認を求めているオミクロン株対応のワクチンに関しては影響を受ける可能性がある。

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