台風のニュースでよく聞く『上陸』と『通過』 その違い知っていますか?【ものしりッス】

2022年のお盆休みに静岡県内を直撃した台風8号。竜巻や河川のはん濫などで大きな被害が出ました。

今回の台風は、進んだルートに特徴がありました。御前崎を『通過』し、伊豆半島に『上陸』。『通過』と『上陸』の違い、わかりますか?静岡地方気象台、統括予報官の渡邊さんに教えてもらいました。

<静岡地方気象台 渡邊雅人統括予報官>

「今回の8号は13日午後3時前に御前崎付近を『通過』して、午後5時ごろに伊豆半島に『上陸』した。通過とは台風の中心が小さい島や小さい半島を横切って短時間で再び海上に出ることを『通過』といいます」

気象庁は『上陸』について、台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸に達した場合と定めています。ただ、海岸に達しても、小さい半島を横切って、すぐに海に出る場合は『通過』と言います。今回の台風も、御前崎を横切って『通過』しました。

では、御前崎のほかにも、台風が『通過』するところはあるのでしょうか。

<静岡地方気象台 渡邊雅人統括予報官>

「東海地方でいいますと、岐阜県以外は『通過』という表現を使う可能性があるといったところです」

静岡県内では、伊豆半島も台風の進路によっては『通過』になることがあります。愛知県の渥美半島や三重県の志摩半島も同じです。さらに、小さな島が集まった沖縄県では、すべての台風が『通過』となり『上陸』はありません。

これから10月にかけてが本格的な台風シーズン。まだ油断はできません。

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