首里城復元へ沖縄県が監修会議を設置へ 年度内 国の技術検討委と連携

 沖縄県は22日、本年度2回目の首里城復興推進本部会議を県庁で開き、本年度内に「首里城復興基金事業監修会議」を設置すると発表した。県は、首里城復興基金の一部を活用して正殿の室内装飾や赤瓦などの復元を行うこととしており、監修会議は国から提供された制作物の仕様を基に円滑に復元作業が進められるよう、各分野の専門家に技術的助言をしてもらう。

 新たに設置される監修会議では、大龍柱や御差床(うさすか)などを担う彫刻ワーキンググループをはじめ、瓦類、焼物、染物の四つの専門グループに分かれて制作体制や工程などを確認し、国が設置する首里城復元に向けた技術検討委員会と連携しながら作業を進めていく。委員長には琉球史に精通する県立博物館・美術館館長の田名真之氏が就く。

 県よると、県内外から首里城復興基金に寄せられた資金は3月末時点で約55億4000万円に上る。

(当銘千絵)

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