NPT再検討会議 ロシア反対で合意ならず 広島から落胆の声 「被爆者の願いを断ち切るもの」

アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれていたNPT=核拡散防止条約の再検討会議は、ロシアの反対により最終文書を採択できませんでした。

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最終文書が採択できず、NPT再検討会議が決裂するのは前回の2015年に続くもので、2回連続での決裂はNPT発効以来、初めてです。

これを受けて被爆地、広島からは落胆の声が上がっています。

大阪から訪れた人
「ロシアのウクライナ侵攻から、核で抑止しようとするのが高まってきているのがすごく怖い。すごく嫌な流れになっていて、(NPT再検討会議も)アウトか、という思いがすごくある」

広島在住の人
「核保有国が核兵器を削減する気がないことを如実に示したのではないか。核兵器禁止条約に賛同する国を増やしていく。国内でもそういう世論を強めていかないといけないと思う」

また、広島市の松井市長は「最終文書が採択されないという結果になったことは、核兵器廃絶を願う被爆者の願いを、いわば断ち切るものであり、極めて残念である」とするコメントを発表しました。

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