<金口木舌>持続可能な部活動

 2001年の選抜高校野球大会に21世紀枠で出場した宜野座は甲子園でも伸び伸びとプレーした。主将だった安富勇人さんは「自分らしく戦えば通用する」と感じたといい、強豪校を破って4強進出を果たした

▼今年の全国中学校体育大会ハンドボール競技で神森が春に続いて日本一になった。チームは全国制覇を目指して一丸となり、諦めずに練習を続けたという。大会では苦境をはねのけて勝利を重ねた

▼大舞台や重圧がかかる状況でも、気負わず普段の練習成果を発揮したら結果はついてくる。躍動する子どもたちがそのことを教えてくれる。力を出し切るためには周囲の大人の支援も不可欠だ

▼最近は学校の部活動を民間などに委ねる「地域移行」が検討される。少子化や教員の負担軽減などが背景にある。子どもたちのことを第一に考え、効果や課題を十分に議論してほしい

▼子どもたちは部活動を通して多くを学ぶ。日常生活では得られない経験も重ねる。部活動を持続可能にするためには何が必要か。学校も地域も知恵を絞るときだ。

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