「門馬」創志 初陣飾る 名将挑戦「日本一の景色見たい」

創志学園での初陣となった地区予選でナインに指示を出す門馬監督

 秋の岡山県高校野球大会(山陽新聞社後援)地区予選は28日、各地であり、今夏の甲子園に出場した東部の創志学園は門馬敬治新監督の初陣を20―9の五回コールドで飾った。

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 “新生”創志学園が2季連続の甲子園へ第一歩を踏み出した。今月就任した門馬監督が公式戦初采配。御津、鷲羽、備前緑陽の連合チームに一時は劣勢に立たされながら20―9で五回コールド勝ちを収め、百戦錬磨の名将も「ほっとした」と胸をなで下ろした。

 一回に7点を奪ったがその裏に9失点。旧チームから正捕手の主将竹本を体調不良で欠く中、守備が落ち着かなかったがあえてタイムは取らず、「選手がどう感じ、どう動くかを見た」という。

 二回以降は一転、自らベンチで声を張り上げナインを鼓舞。甲子園でも中軸を打った上田に2打席連続適時打が飛び出すなど再逆転を演出した。

 昨夏まで率いた東海大相模(神奈川)では春夏の甲子園で計4度優勝し、通算30勝を挙げた。ここ10年で全国3勝と低迷する岡山の高校球界を引き上げる存在としても期待される。

 この日、初めて公式戦用のユニホームに袖を通し、「多くの人の目が向くような、球場を支配できる強さを持ったチームをつくる。日本一の景色を創志で見たい」と52歳での挑戦に決意を新たにしていた。

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