香川県知事選 池田氏が初当選 「コロナ禍、物価高騰に対応」

初当選を果たし、万歳する池田氏(中央)=28日午後8時6分、高松市内

 任期満了に伴う香川県知事選は28日投開票され、無所属新人で元国土交通省道路局長の池田豊人氏(61)=自民、立民、公明、国民推薦=が、無所属新人で共産党県委員長の中谷浩一氏(61)=共産推薦=を破り、初当選を果たした。

 投票率は前回(2018年)を0.25ポイント下回る29.09%と過去最低。前回に続いて30%台を割り込んだ。

 3期務めた現職の浜田恵造知事(70)の引退表明を受け、12年ぶりに新人対決となった選挙戦。人口減少対策とともに、新型コロナウイルス禍で疲弊した地域経済再生の在り方が問われた。池田氏は元国交官僚としての行政経験をアピールし、空港、港湾の充実や新幹線延伸の早期実現などを主張。与野党相乗りでの支援を受けて終始安定した戦いを展開した。

 池田氏は午後8時過ぎに当選確実の知らせを受けると、高松市内の選挙事務所で支持者約200人と万歳。「まずは新型コロナ禍や物価高騰にしっかり対応する。経済活性化や子育て支援にも取り組み、新たな県政をつくっていきたい」と抱負を語った。

 中谷氏は県民の生活を守る県政への転換を主張。サンポート高松(高松市)をはじめとした大型開発事業の見直しや高校卒業までの医療費無料化を訴えたが、支持は広がりを欠いた。

 当日有権者数は80万700人(男38万2686人、女41万8014人)。

 池田 豊人氏(いけだ・とよひと)1986年に建設省(現国土交通省)入りし、関東地方整備局道路部長、大臣官房技術審議官、近畿地方整備局長などを歴任。2021年1月から22年3月まで日本製鉄顧問。高松市出身。東京大大学院修了。高松市紺屋町。

◇開票結果◇

=選管最終=

当166390 池田豊人 無新

  59724 中谷浩一 無新

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