「新宇都宮リハビリ病院」9月1日開院 回復期に特化、県内最大級

9月1日にオープンする新宇都宮リハビリテーション病院=26日午後、宇都宮市東今泉2丁目

 一般社団法人巨樹の会(本部・佐賀県武雄市)は9月1日、宇都宮市東今泉2丁目に「新宇都宮リハビリテーション病院」を開院する。回復期リハビリテーション病院としては県内最大級となる。

 脳梗塞や骨折などで治療を受けた患者の状態が安定し始めた回復期に、低下した身体機能を取り戻すリハビリに特化している。お年寄りら患者の寝たきり防止や社会、家庭への復帰をサポートする。

 院内は、患者がトイレ、入浴などの動作がスムーズにできるよう間取りや設備を工夫してある。病棟での日常生活が、リハビリの一環となる環境を整えた。

 車の運転再開を支援するドライブシミュレーターや自宅での生活を想定した訓練ができるシミュレーション室も設けた。大谷石のベンチが置かれた屋上の庭園もリハビリに活用する。

 同法人が2020年から運営する同市一番町の第2宇都宮リハビリテーション病院が新築移転した。次世代型路面電車(LRT)沿線の立地で、鉄骨6階建て。病床数は240床、延べ床面積は1万750平方メートル。各分野の専門スタッフら約420人が連携し、患者一人一人に合わせた支援を24時間態勢で行う。

 高齢化社会が進む中、健康寿命の延伸などに寄与する回復期リハビリテーション病棟の重要性は年々高まっている。佐藤道哉(さとうみちや)院長(61)は「患者の皆さんが『長生きしてよかった』と思えるよう、病院から住まいへの橋渡しに取り組み、地域医療に貢献する」と話した。

車の運転再開を支援するドライブシミュレーター
自宅を想定した訓練ができるシミュレーション室
新宇都宮リハビリテーション病院の屋上リハガーデン
新宇都宮リハビリテーション病院の院内

© 株式会社下野新聞社