関西電力から8月29日、福井県に入った連絡によると、定期検査中の美浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力82.6万キロワット)で、緊急炉心冷却装置(ECCS)の一つ「蓄圧注入タンク」内の圧力が一時的に下がったのは、資機材が接触し安全弁がずれたことが原因と推定し対策を施した。関電は30日に原子炉を起動する。
⇒原発関連で固定資産税が増加、美浜町40年ぶり「不交付団体」へ
美浜3号機では8月にトラブルが2件相次ぎ、10日に予定していた原子炉起動が遅れていた。9月1日に発送電を始め、同26日に営業運転に入る予定。
蓄圧注入タンクの圧力低下は8月21日に確認され、保安規定で定める「運転上の制限」を逸脱した。調査の結果、タンクの安全弁に長さ9ミリ、幅1ミリの傷が見つかった。定検中の作業で資機材が接触したとみている。関電は資機材が接触する可能性のあった周辺機器を点検し、異常がないことを確認。作業を行った協力会社に注意喚起した。