山口市出身の礒部たくみさんが初ディレクション RPGゲーム「聖塔神記 トリニティトリガー」9月発売

 山口市出身の礒部たくみ(本名:拓実)さん(30)が初めてディレクターを務めたゲームソフト「聖塔神記 トリニティトリガー」が、9月15日(木)に全国発売される。

▲ゲーム中のキャラ「フラム」のぬいぐるみを持つ礒部さん

 礒部さんは、1992年8月生まれ。亀山幼稚園、白石小・中、山口中央高、山口大工学部知能情報工学科、同大大学院創成科学研究科電気電子情報系を卒業。生まれてから大学院まで、県内を出ることなく育った。卒業後、2018年にフリュー(東京都)に就職。同社は、プリントシール、コンテンツ・メディア(ウェブサービス等)、キャラクター・マーチャンダイジング(クレーンゲーム景品やフィギュアの制作等)、ゲーム・アニメの4事業を展開しているエンタテインメント企業だ。

 入社時に礒部さんは、「入社後、社内で最も早くオリジナルゲームを世に出す」ことを目標に掲げた。半年で約100本の企画書を提出するなどの努力も重ね、「聖塔神記 トリニティトリガー」の企画が社内を通過。2019年の年明けから準備を本格的にスタートさせた。

 同作は、「古き良きゲーム体験を令和の時代に」を目指したアクションロールプレイングゲーム(RPG)。自身が子どもの頃に親しんだゲーム作品に携わっていた親世代のクリエイターたちに礒部さんは、「令和の今、王道の新作RPGを作りたい」と熱く語り、賛同を得ていった。その結果、「聖剣伝説3」「クロノ・クロス」「宇宙戦艦ヤマト2199」などの結城信輝氏が世界観ビジュアル、「聖剣伝説2」「聖剣伝説3」などの菊田裕樹氏がコンポーザー(作曲)、「ブレイブリーデフォルト」「オクトパストラベラー」などの久保田悠羅氏がシナリオ制作、「ゼノブレイド」「パズル&ドラゴンズ」などの風間雷太氏がメインキャラデザインを担当することに。さらに、「ポケットモンスター」シリーズのにしだあつこ氏(ピカチュウをデザイン)、北風友裕氏、水谷恵氏がマスコットキャラクターをデザイン。ゲーム専門誌に「豪華クリエイターが名を連ねた」と評価されるほどのスタッフが集結し、開発は進められた。

 物語の舞台は、その昔「秩序の神々」と「混沌の神々」が覇権を争っていた世界。小さな村で静かに暮らしていた青年シアンは、神々の戦争の代理者である「混沌の戦士」に選ばれたことで、「秩序の戦士」との戦いに巻き込まれていく…。ゲームは、「フィールド」「街」「バトル」それぞれにおける「三つの発見」をテーマにしており、何かを発見した時に高揚感やワクワク感などが味わえるという。また、最大3人までのローカルマルチプレイにも対応しており、家族や友人と冒険の旅に出ることが可能。「知らない人とオンラインで繋がるのは苦手」という人でも、存分に楽しめる。

 自身のゲームが初めて発売されるにあたり礒部さんは「近年『なりたい職業』の上位に入っているゲームクリエイターだが、地方の山口に住んでいると『ムリ』だとあきらめている子どもたちも多いと思う。でも、大学院まで山口で過ごしたわたしのように、山口に住んでいてもチャンスはある。都会には都会の長所があるが、地方には地方の長所があり、自らの『引き出し』を作る上で全くハンデはない」と言い切り、次回作に向けても意欲を燃やしている。

 「聖塔神記 トリニティトリガー」は、Nintendo Switch、PlayStation4、PlayStation5版が、それぞれ9月15日に発売。プレイ人数は1~3人で、定価は8580円(税込)だ。

▲パッケージデザイン

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