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静岡県御前崎市の浜岡原発では8月29日、原子力規制委が4年ぶりに現地視察を行いました。政府の原発政策の転換が注目されるなか、9月から原子力規制委員長に就任するキーマンは、浜岡原発について何を語ったのでしょうか。
<野田栞里記者>
「原子力規制委員会の浜岡原発の視察。こちらの防波壁からスタートです」
8月29日は原子力規制委員長に9月から就任する山中伸介委員や原子力規制庁の職員が浜岡原発の地震・津波対策を確認しました。
福島第一原発の事故以降、中部電力が津波対策の柱として、工事を進めてきた防波壁の現在の高さは22m。中部電力は南海トラフの巨大地震に伴い、最大クラスの津波は現在の防波壁を超える22.7mに達すると想定していて、審査が続いています。
中部電力が再稼働を目指す浜岡原発3号機と4号機。2014年から始まった審査は8年目を迎えていますが、安全審査がおむね進んだのは10項目中、3項目です。
<原子力規制委 山中伸介委員>
「(防波壁の)印象は強固な構造という印象。地震や津波関係の審査は、自然相手ということで未知の部分もある。実際に地面をみて判断する審査となり、判断が難しいサイトは審査に時間がかかる」
<中部電力 伊原一郎原子力本部長>
「質疑はあったが、基準については特になかった。われわれがしっかりとした説明資料を出していく。そのうえで、コメントや意見をしっかりと受け止めて、確実にだしていく」
岸田総理は先週、新たな原発の建設や原発の運転期間の延長を検討するよう指示。エネルギー政策の大転換が示唆される中、浜岡原発の再稼働をめぐる審査は、今後の原発政策を考える上でも重要なポイントとなります。