先日から鎌田大地の加入が噂されているポルトガル1部の名門ベンフィカ。世界で最もファンが多いクラブの一つだと言われている世界の雄である。
今回はそのベンフィカでのプレーでブレイクを果たした選手を10名ピックアップしてご紹介しよう。
エウゼビオ
ベンフィカ所属:1960~1975
成績:301試合317ゴール
もちろんベンフィカが生んだ最高のスターといえばエウゼビオである。当時ポルトガル領であったモザンビークで生まれ、1960年にベンフィカへ移籍した。
強烈なフィジカルと大砲のようなシュートによって多くのゴールを生み出し、在籍した15シーズンでなんと得点王が7回、リーグ優勝が10回。1965年には欧州最高の選手として名高いバロンドールにも選ばれることになった。
アウダイール
ベンフィカ所属:1989~1990
成績:33試合6ゴール
所属したのは1年だけであるが、ブラジル代表の伝説的なセンターバックであるアウダイールが名を上げたのがベンフィカでのプレーだ。
フラメンゴで活躍した彼は24歳でポルトガルへとやってくると、いきなりヨーロッパでそのエレガントで鮮やかなディフェンスを披露。そのプレーは話題を呼び、当時の最強リーグであったセリエAのローマへと引き抜かれている。そして中田英寿やフランチェスコ・トッティらとともにスクデットも獲得した。
マヌエル・ルイ・コスタ
ベンフィカ所属:1991~1994、2006~2008
成績:121試合18ゴール
もちろんベンフィカ出身の英雄といえばルイ・コスタである。1982年に10歳でユースに加入し、一度ファフェというクラブへローン移籍してからトップチームにデビュー。それからすぐに中心選手として攻撃のタクトを振るう司令塔となり、世界から注目を集める存在に。
その後フィオレンティーナとミランで活躍した後、2006年にはベンフィカへと復帰。晩年であったためになかなか万全の状態でプレーできなかったが、彼を愛するファンに見守られながら2008年にスパイクを脱いだ。なお、現在はベンフィカの会長を務めている。
ヌーノ・ゴメス
ベンフィカ所属:1997~2000、2002~2011
成績:293試合125ゴール
世界のスターというほどではないかもしれないが、そのイケメンっぷりでスター性抜群だったヌーノ・ゴメス。実はベンフィカユース出身ではないが、このクラブと非常に縁が深い選手の一人だ。
1997年にボアヴィスタから加入し、その後フィオレンティーナへと移籍。ただクラブの財政難もあって2年後に復帰し、再びポルトガルで安定した活躍を見せた。代表でも79試合に出場し29ゴールを決めている名ストライカーである。
ラミレス
ベンフィカ所属:2009~2010
成績:26試合4ゴール
アウダイールと同じく1年しか所属していないが、その1シーズンで急速に評価を高めて羽ばたいていった選手だ。北京オリンピックで3位となったブラジル代表の一人であり、その後2009年のコンフェデレーションズカップでも優勝。そしてクルゼイロからベンフィカへとやってきた。
ポルトガルで圧巻のスタミナを見せつけたことにより、わずか1年後にチェルシーへと移籍。イングランド・プレミアリーグでもレベルの高さを見せつけた。
ダヴィド・ルイス
ベンフィカ所属:2007~2011
成績:82試合4ゴール
ベンフィカで大きく飛躍を遂げた選手の一人であるダヴィド・ルイス。ヴィトーリアでプレーした後19歳でポルトガルへと移籍。最初はローンであったが、半年後に完全移籍を勝ち取った。
この4年間で彼は主に左サイドバックとしてポジションを確保し、特に2009年あたりからは絶好調。2010年のワールドカップにもサイドバックとして招集すべきであるという声も多かった。そして2011年にチェルシーへと引き抜かれている。
アンヘル・ディ・マリア
ベンフィカ所属:2007~2010
成績:76試合7ゴール
ロサリオ・セントラルから2007年にベンフィカへと加入したディ・マリア。すぐに左サイドのレギュラーを確保し、チャンスメイカーとして大ブレイクした。切れ味鋭いドリブルとクロスで攻撃の中心人物となり、リーグ最優秀選手にも選ばれている。
2010年にはレアル・マドリーへと移籍し、そこではディフェンス面でも評価を高めてさらなる成長を見せていた。その後はマンチェスター・ユナイテッド、パリ・サンジェルマンでプレーし、今夏ユヴェントスへと加入している。
ネマニャ・マティッチ
ベンフィカ所属:2011~2014
成績:56試合6ゴール
そして、ダヴィド・ルイスがチェルシーに移籍したとき、取引の一部としてベンフィカに譲渡されたのがネマニャ・マティッチだった。彼らが後にプレミアリーグでチームメイトになるというのもなかなか面白いエピソードである。
ポルトガルで出場機会を掴んだ彼はボランチとして一気に才能を開花させ、欧州でも屈指の選手に成長。2014年にチェルシーへと買い戻されることになった。
ジョアン・カンセロ
ベンフィカ所属:2012~2014
成績:1試合0ゴール
今やマンチェスター・シティで「カンセロ・ロール」という唯一無二の役割を与えられている彼であるが、実はベンフィカのトップチームではほとんど出場していない。マキシ・ペレイラが当時は絶対的なレギュラーだったからだ。
ただ、2部リーグに参戦していたBチームで活躍を見せたことでバレンシアへのローン移籍を勝ち取り、そこでチャンスを掴んだ。そしてインテル、ユヴェントスを経てマンチェスター・シティへとステップアップした。
ヤン・オブラク
ベンフィカ所属:2010~2014
成績:16試合0ゴール
カンセロと同じようにオブラクもベンフィカで出場した経験はあまりない。わずか16歳でスロベニアリーグの名門オリンピア・リュブリャナでレギュラーとなった彼を、すぐさま引き抜いてきたのがベンフィカだったのだ。
それからローン移籍を繰り返す中で成長を見せ、リオ・アヴェでのプレーでブレイク。そして2013-14シーズン途中にレギュラーを獲得し、わずか半年間のプレーでアトレティコ・マドリーへと引き抜かれていった。
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なお他にもジョアン・フェリックスやラウール・ヒメネス、アクセル・ヴィツェル、ジョアン・ピント、ルーベン・ディアスを考えていたが、10人の枠から漏れてしまった…。それだけベンフィカでブレイクした選手は数多いということだ。