女子高生が片麻痺に、愛知のリハビリ施設から生まれた「脳卒中後遺症片麻痺専用杖」

彼女のための1本から、ついに製品化へ。

株式会社Welloop（愛知県弥富市にある医療・福祉事業者）は4年の開発期間を経て、
脳卒中後遺症である片麻痺に特化した杖「Paracane（パラケイン）」を販売します。
2022年9月1日よりオンライン販売および弊社リハビリ施設店舗にて提供いたします。

パラケイン

■17歳で片麻痺百武桃香(momoちゃん)さん

脳動静脈奇形破裂により左片麻痺が後遺症として残る。現在25歳。
同じ片麻痺で悩む人たちに向けた配信活動やモデル活動をしている。

【杖のお悩み】
杖は麻痺がある人にとって足に代わりとなる大切なもの。
けど、自分の好きなファッションを壊してしまうこと。

【Paracaneを持った感想】
この杖を初めて見た時「オシャレ！」と印象を持ちました。
私は長時間歩く事が多いので実際に使ってみて綺麗な姿勢がキープされて
手の疲労が軽減でき私の身体と一体化して快適に歩行できました。
とても嬉しいです。

百武桃香さん（Paracaneを持った感想）

■Paracaneがmomoちゃんを変える2つのポイント

【Point①押して！押して！】
スリーパートスプリング(＊1)は、杖を押すことによって生まれた反発を生み出し、
重心を持ち上げることに繋がります。
重心を持ち上げることは足の引っ掛かりを防ぎ、推進力を生み出すきっかけとなります。
(＊1)カーボン製の3つの板バネによって歩行に推進力を加える独自のパーツ。
(特許申請中)

Point①押して！押して！

【Point②振って！振って！】
杖の振りやすさに特化したファンクショナルグリップ(＊２)の形状です。
杖の振りやすさが歩行にリズム感を生み出し、推進力に繋がります。
(＊２)各関節には機能的肢位という日常生活上能率の良い肢位があり、
その肢位をグリップ形状に再現。
またシャフト部との接続を板状にすることでシャフトが通る人差し指と中指の間を
狭め杖なしの時の手の振りに近づけた。
(特許申請中)

Point②振って！振って！

■連続写真で見るT字杖との違い

■momoちゃん以外のモニターさまの声とParacaneの可能性

【岐阜県Nさま 39歳男性】
日々使用している感じとしては、足が一本増え、まるで三本足で歩いているような感覚になっており、
今までと比べて安定感も上がり、劇的に歩きやすくなりました。
大変すばらしいものを開発されたと思います。ありがとうございます。

【愛知県Aさま 65歳女性】
本体の材質、カーブなどのおかげで、ついた時の安定感がある。
普段気にしている痲痺足を上げた瞬間の、骨盤前傾が減少した。
グリップからシャフトのデザインは、非常に良い。

【愛知県Kさま 66歳女性】
使ってみて私の場合は、バランスが取りやすくなったのか健足が前に出やすくなった。
家の中での杖なし歩行（装具着けて）でも健足が前に出るようになった。

■商品概要

商品名： Paracane Model.Three Part
(パラケインモデルスリーパート)
価格： 128,000円（税抜）
特徴： CFRP(炭素繊維強化プラスチック)カーボンでできた杖です。
陸上用スポーツ義足と同じ素材CFRPの反発力を活用した
これまでにない杖です。
展開カラー： 3色(カーボン柄、マットブラック、グレー)
サイズ： M 約82cm、L 約86cm
重量： M 約 280g 、L 約290g
付属品：ストラップ
販売日： 2022年9月1日

商品

■販売体制

この杖は全ての片麻痺のある方の役に立てるわけではありません。
事前に理学療法士が歩行状態を確認し、じっくりとお試しをした上で正式に購入していただく流れです。
杖は適当に選ぶのではく、自分に合ったものを選ぶ必要があるとの考えからこのような販売体制をとっています。

販売体制

■これまでの歩み

2018年プロジェクト開始
2019年慶應義塾大学医学部主催「第4回健康医療ベンチャー大賞社会人部門」準優勝
2020年特許権3件意匠権4件取得
2021年あいち中小企業応援ファンド採択
2022年新たに特許権3件意匠権4件申請

■開発体制

Individuality Deve-lopment(個別性開発)
株式会社Welloopでは個別性という価値観を大切にしています。
一人の利用者を病気や症状によって画一的にみるのではなく、その人の考え方や価値観を尊重しながら対応していくことが文化として根付いています。
Paracaneもmomoちゃんという実在する利用者一人と向き合った結果生まれた製品です。
規格や型に当てはめてアイディアを膨らますのではなく、1人の利用者の課題を膨らますことからはじめ、解決にむけて取り組んでいく開発手法を取り入れています。