みなべのウミガメ産卵地清掃 地元の保護団体メンバーら

浜に打ち上がったごみを拾い集める親子連れ(和歌山県みなべ町山内で)

 アカウミガメの産卵地で知られる和歌山県みなべ町山内の千里の浜で27日、地元の有志でつくる「みなべウミガメ研究班」(尾田賢治会長)のメンバーら24人が清掃活動をした。浜に打ち上がったプラスチックなどのごみを拾い集めた。

 砂浜は延長約1.3キロあり、毎年5月中旬から8月中旬にかけてアカウミガメが上陸し、産卵している。研究班はウミガメの保護活動の一環で清掃活動を毎年、産卵前、ふ化に合わせた今頃の時季、それ以外に台風など波で大量にごみが打ち上がった際にしている。ふ化の時季の清掃は、子ガメが海に入るのに邪魔にならないようにするためだという。

 参加者はごみ袋を手に2班に分かれ、浜の両端から中央に向けて歩き、打ち上がったごみを1時間半ほどかけて拾った。ごみは、ペットボトルや空き缶、空き瓶、プラスチックの破片が目立った。ペットボトルや空き缶は海外製品もあった。粗大ごみはなかった。

 メンバーだけでなく、地元住民も参加。妻と子ども2人と一緒に参加した地元の尾﨑慎哉さん(40)は「ごみ拾いのイベントにはよく参加している。ウミガメの見守りもしたことがある。町の宝でもあり、みんなで環境を守っていかなければと思う。子どもにもそんな思いを伝えていきたい」と語った。

 研究班の尾田会長は「地元の住民もたくさん来てくれて助かった。特に子どもが参加してくれてよかった。海や浜の環境を考えるきっかけにしてもらえればと思う」と話していた。

 28日には千里の浜に隣接する岩代の浜でも、研究班のメンバーらがごみを拾い集めた。

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