ツインズ・前田健太は今季全休が濃厚に 編成本部長が方針を明かす

日本時間8月30日、ツインズのデレック・ファルビー編成本部長はトミー・ジョン手術からの戦列復帰を目指してリハビリを続けている前田健太について、今季中にメジャーのマウンドで投げる可能性が低いことを明らかにした。以前は9月中にリリーバーとして復帰させる可能性を示唆していたが、「来季を万全の状態で迎えることが重要」と無理をさせない方針に転換。地区首位ガーディアンズと1.5ゲーム差、ワイルドカード3位のブルージェイズと3ゲーム差というチーム状況も影響しているとみられる。

ファルビー編成本部長の方向転換は、前田のリハビリがスムーズに進んでいないことを意味するものではない。34歳の前田はフロリダ州フォートマイヤーズにある球団のマイナー施設でブルペンでの投球練習を続けており、速球は80マイル台後半から90マイル台前半を計測。復帰に向けての次のステップは実戦形式の打撃練習での打者との対戦となるが、ファルビー編成本部長は前田のトミー・ジョン手術を担当したキース・マイスター医師との相談の結果、復帰に向けての調整を急がせるのではなく、来季を万全の状態で迎えさせることを選択した。

現地時間8月31日の時点で40人ロースターもしくは60日間の故障者リストに登録されている選手にはポストシーズンの出場資格があるため、ツインズはポストシーズンで前田をロースターに入れ、戦列復帰させることも可能である。ファルビー編成本部長はその可能性を完全に排除しているわけではないものの、13カ月間メジャーで投げていない投手をポストシーズンの戦力として計算するのは難しく、ツインズがポストシーズン進出を果たしたとしても前田が登板する可能性は低いと考えるのが自然ではないだろうか。

前田は来季がメジャー移籍時に結んだ8年契約のラストイヤーだ。ソニー・グレイ、タイラー・マーリー、ベイリー・オーバー、ジョー・ライアン、ジョシュ・ワインダー、クリス・パダックらとともに先発ローテーションの一角を担うであろう来季は、次の契約を得るために極めて重要なシーズンとなる。

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