癒えない傷を抱えたシェフ ”最後の晩餐”求める心を失くした少女 「森の中のレストラン」公開決定

船ヶ山哲、畑芽育出演の映画「森の中のレストラン」が、11月19日より劇場公開されることが決まった。

「森の中のレストラン」は、人里離れた森の奥にあるレストランを舞台に、孤独なシェフと絶望を抱えこの森へとやってきた少女の出会いを描いた作品。木の枝にロープをかけて自殺を図ろうとするが、失敗してしまう男。気絶した男・恭一を助けたのはこの森の猟師・欣二だった。数年後、恭一は欣二の所有していたレストランを任され働いていた。三ツ星フレンチの名店で腕を磨いた恭一の料理は評判で、遠方からのお客も絶えない。一方で、この森で命を絶とうとする人が“最後の晩餐”を求めてやって来るという噂があった。そしてある日、絶望を抱えた少女・沙耶がこの森へとやってくる。

哀しい過去を持つシェフ・恭一を演じるのは、テレビ・ラジオのパーソナリティーなどで活躍する船ヶ山哲。恭一のレストランを訪れる少女・沙耶を、来春公開の映画「なのに、千輝くんが甘すぎる。」のヒロイン役に起用された畑芽育が演じる。ほかに、森永悠希、小宮孝泰、染谷俊之、奥菜恵、佐伯日菜子、谷田歩らが脇を固める。監督は、本作が長編デビュー作となる泉原航一。泉原監督は、ゲートキーパーという「自殺の危険を示すサインに気づき、適切に寄り添い支援する人」の存在を知り、本作の制作をスタートしたという。

ポスタービジュアルでは、「美しい森の奥に、最後の晩餐を振る舞うシェフがいる。」のコピーとともに、物悲しい2人の表情が大きく切り取られたデザインとなっている。特報映像では、「私、最後の晩餐をしたい」「何が食べたい?」といったセリフとともに、レストランの外観が映し出されている。

船ヶ山哲らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■泉原航一監督
2020年10月、著名人の自殺報道が重なっていた時に、私は【ゲートキーパー】という言葉を知りました。
当時、僕の周りの誰に聞いても、知らないと言われました。今でも多くの方はその言葉を知らないと思います。
だからこそ、今回の映画のテーマに選びました。それからが、怒涛の2年間でした(笑)
様々な人に助けて頂き、作品を完成させられた事に感謝しています。
(※【ゲートキーパー】 自殺の危険を示すサインに気づき、適切に寄り添い支援する人。「命の門番」とも呼ばれる。)

■船ヶ山哲 (瀬田恭一 役)
初の長編映画かつ主演での参加だったため無事に撮り終えるか不安な部分もありましたが、チームメンバーが優しく見守り
プロの仕事で各部署支えてくれたので、大きなトラブルなく撮り終えることができました。
本作は、自殺を図るシーンなどがあり、非常に難しく細かな表現もありましたが、緊迫感など伝われば嬉しいですし
ぶっきらぼうな男が、ひとりの少女と出会うことで、どのような心境の変化を迎え、変わっていくのかを楽しんで頂ければ幸いです。

■畑芽育 (小島紗耶 役)
今までもさまざまな役に挑戦してきましたが、そのなかでも特に葛藤し沢山悩みながら作り上げた役になりました。
撮影期間を思い出そうとしてみても、記憶が途切れ途切れなのですが、それ程、無我夢中で紗耶という役に向き合えたと思います。
完成した映画を皆さんがどのように受け取ってくださるのかという期待と不安で頭がいっぱいですが、見終わった後にはありふれた日常や身近にいる人たちを大切にしたいと思えるような作品になっていると思います。

【作品情報】
森の中のレストラン
2022年11月19日(土)より K’s Cinemaほか 全国順次公開
配給:NeedyGreedy フルモテルモ
©森の中のレストラン製作委員会

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