沖縄県知事選挙に立候補 玉城デニー(たまき・でにー)氏の経歴・政策まとめ

任期満了に伴う沖縄県知事選挙が8月25日告示、9月11日投開票の日程で実施されています。本記事では沖縄県知事選挙に立候補している、立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党、地域政党の沖縄大衆党が推薦する現職の玉城デニー氏を紹介します。

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玉城デニー氏の経歴は?

 玉城デニー氏は、1959年旧与那城村(現 うるま市)出身の62歳です。上智社会福祉専門学校卒業後、福祉職や内装業などと並行し、ラジオ・パーソナリティや司会などタレントとしても活動を行いました。
2002年の沖縄市議会議員選挙に立候補し、初当選。2009年からは衆議院議員を4期務めました。2018年に衆議院議員を辞職して沖縄県知事選挙に立候補・当選し、今回の沖縄県知事選挙は2期目への挑戦となります。

玉城デニー氏の政策は?

玉城氏は、「新時代沖縄の、さらに先へ誰一人取り残さない、すべてが県民のために」をキャッチコピーに、以下の政策を公約として掲げています。

県経済と県民生活の再生
 知事に就任以来、首里城焼失や豚熱、新型コロナウイルスの影響など、県経済や県民生活は厳しい状況に直面してきました。振り返りますと、コロナ前の2019年には入域観光客数が1000万人到達、経済成長率も全国を上回る高い伸びを示しました。沖縄の隣には約46億人の人口を抱えるアジアの地域が存在し、玄関口としても新たな可能性を感じます。コロナの収束後を見据え、既に沖縄観光の再生に向けた取り組みや企業の「稼ぐ力」を強化する取り組みを進めています。県経済の再生、県民所得の向上にしっかりと取り組んでいきたいと思います。

子ども・若者・女性支援施策のさらなる充実 1期目の4年間、子どもの貧困対策は「県政の最重要政策」に位置づけ、そのための基金を30億円から60億円に拡充し、就学援助の拡充、給付型奨学金制度、中学校卒業までの医療費無料化、中高生バス無料化などを実現してきました。貧困問題の解決を図るためには、社会構造メカニズムにおける貧困対策も考えていきます。併せて、新たに18歳から20代半ばまでの若者への支援及びあらゆるステージにおける女性への支援拡充などに取り組みます。

辺野古新基地建設反対・米軍基地問題 2013年、県議会議長及び41全市町村の首長・議会議長は「米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設断念すること」を求める建白書に署名し、普天間飛行場の県外移設を求めました。辺野古新基地建設の反対は、県民投票やこれまでの2回の県知事選挙で県民が一貫した民意や、願いです。私は、引き続き県民の思いを実現するため、ブレることなく県民の先頭に立つ思いです。
 また、普天間基地の危険性の放置、米軍基地が汚染源とみられるPFOS等の環境問題、新型コロナウイルスオミクロン株の拡大で浮き彫りとなった検疫法の抜け穴などは、県民の生命へ直接、関わっています。県民の生命と財産、安心安全を守ることを最優先に考え国と対話・交渉することが沖縄県知事の責務であると考えます。
 本土復帰から50年、屋良建議書に込められた県民の願いは未だ実現しておらず、今年5月15日、政府に対し「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を提出しました。基地返還後の経済発展することは既に実証されています。県民の思い、「平和な誇りある豊かな沖縄の実現、誰ひとり取り残さない沖縄らしい優しい社会の実現」に全力で取り組む決意です。

SDGsを柱とした新・沖縄21世紀ビジョン基本計画の推進 令和4年5月、沖縄県は「新・沖縄21世紀ビジョン基本計画」を策定しました。この計画は、本県の自主性と主体性の下、本県の優位性や発展可能性を存分に引き出すことで「沖縄21世紀ビジョン」に掲げる県民全体で共有する沖縄の将来像の実現と固有課題の解決を図り、本県の自立的発展と県民一人ひとりが豊かさを実感できる社会の実現を目標としています。
 新計画の特徴は、国連が提唱するSDGsを取り入れ、社会・経済・環境の枠組みに対応する形で「誰一人取り残すことのない優しい社会」の形成、「強くしなやかな自立型経済」の構築、「持続可能な海洋島しょ圏」の形成の3つの基本方向を示すとともに、施策展開の基本的指針として「安全・安心で幸福が実感できる島」の形成を掲げた点にあります。
 ウィズコロナからアフターコロナへと回復を図りながら、新計画に沿った着実な取り組みを進め、沖縄のポテンシャルや魅力を更に展開・発信してまいります。平和で誇りある豊かさ「新時代沖縄」をさらにその先へ進め、誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会の実現。そして、復帰当時の県民の願いを引き継ぎ、復帰50年の節目に取りまとめられた「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」に込められたすべての願いを叶えられるよう、県民とともに、ひたむきに沖縄のために取り組んでまいります。県民の皆様のご支援をお願いいたします。

【2022年知事選 重要政策】

県民のいのちと暮らしを守る新型コロナ対策・復興〇検査体制
 ・空港等における水際対策を強化
 ・在沖米軍人へ日本の検疫法適用
 ・PCR検査と抗原検査の効果的な活用
〇医療体制
 ・保健所、衛生研究所、医療機関との連携強化
 ・介護施設等へ医師等を派遣し指導
 ・離島・へき地の医師養成、災害拠点病院、高度・専門的な医療を担う拠点病院として県立中部病院の機能強化を図るための建替等に向けた取り組みの推進
 ・感染症情報の収集・分析を行う感染症研究センター(仮)の設置
 ・実施主体の市町村と連携し、ワクチン接種を推進
〇経済対策
 ・県内事業者の事業継続と雇用の維持
 ・経済活動の回復と「新しい生活様式/ニューノーマル」への対応
〇保育所・学校への対策
 ・検査キットの迅速な配布
 ・学習環境の整備/ICT環境の整備

辺野古新基地建設反対をつらぬく
 ・辺野古に新しい基地をつくらせない
 ・普天間飛行場の閉鎖・撤去を求め、早期の運用停止を求めます

子どもは沖縄の未来子どもの権利ファースト〇未来への投資
 ・貧困対策費の増額
 ・学校給食の無償化
 ・就学援助・給付型奨学金の拡充
〇未来への支援拡充
 ・子どもの貧困解消へ
 ・母子健康包括支援センターの機能拡充
 ・待機児童解消のため実効性ある保育士確保拡充 
 ・ヤングケアラー支援体制の構築
 ・児童相談所の人員の拡充及び質の向上
 ・18歳からの若年者支援の強化
 ・就職困難者、生活困窮者への自動車運転免許取得支援
 ・中部地区に特別支援学校の開設

安全・安心の沖縄へ〇いのちの水、安心して水が使える
 ・命の水を米軍基地由来PFOS等の地下水汚染から守る
 ・やんばるの森/命の水をまもる
 ・国管理ダムの活用で飲料水の安全を確保
 ・米軍基地を含む環境調査を実施し汚染源を明確に

〇危機管理体制/医療体制の強化と充実
 ・危機管理センターの整備、消防防災ヘリの導入 
 ・不測の事態に迅速・的確に対処できる市町村連携強化
 ・県立病院の機能強化/市町村との地域医療の連携体制を強化する

〇実効性のある「ヘイトスピーチ条例」の制定

〇離島・北部地域の暮らしを支える
 ・離島・へき地医療、救急医療、災害に強い医療体制の構築
 ・離島、北部地域における高等教育施設整備と体制強化
 ・交通コスト・物流コストのさらなる軽減対策の促進
 ・情報通信基盤の整備強化「いつでもつながる/公共施設へのWi-Fi設置」

〇地域コミュニティ(公民館等)を活用した地域づくり
 ・高齢者が生き生きと暮らせる政策を強化
 ・健康づくり・生活習慣病予防対策事業を推進(長寿県復活)
 ・子どもたちが生きる力を育む政策を推進
 ・文化、歴史、芸能、子どもの居場所、無料塾等の学習事業を促進

自然環境と文化・伝統が調和する沖縄地球温暖化STOP!!世界に誇る自然を次世代へ
誇りある琉球・沖縄の文化・伝統の発信〇海洋島しょ圏として/沖縄だからこそできる
 ・ブルーエコノミーの先導的な展開/海洋ごみ問題等への対応
 ・再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギーの導入促進
 ・廃棄物処理体制の効率化と脱炭素化、脱プラスチック化の推進

〇沖縄特有の自然環境の保全と再生/沖縄の未来をまもる
 ・世界自然遺産や自然公園の適正管理
 ・自然環境・生物多様性の保全・継承
 ・希少動植物や沖縄固有種の保護、外来生物対策の推進
 ・サンゴ礁、藻場、干潟等の保全と再生
 ・国立自然史博物館の誘致
 ・動物愛護施策の推進、犬猫殺処分の廃止

〇沖縄の文化・伝統を受け継ぎ、引き継ぐ/沖縄の誇りを次世代へ
 ・琉球の文化・伝統の発信と継承
 ・首里城復元プロジェクトの推進とバックアップ
 ・沖縄空手世界大会をさらに拡げる
 ・アジア太平洋地域の平和発信拠点等の整備(文化・芸能交流機能を含む)

限りない沖縄の可能性を未来へ強くしなやかな自立型経済の構築
〇県内中小企業の振興と雇用の質の向上
 ・DXの推進と県内中小零細企業の振興
 ・農林水産業を含むすべての産業における労働生産性の向上
 ・企業の「稼ぐ力」の強化による県民所得の向上
 ・女性が働きやすい環境づくり、男女の機会均等と処遇・待遇の改善促進
 ・公契約条例の基本理念を活かした取り組み方針の具体化

〇新たな観光振興戦略の展開
 ・世界から選ばれる持続可能な観光地の形成「 新しい生活様式/ニューノーマル」における安全・安心な観光の推進
 ・自然・歴史・文化を県民と来訪者がともに感じる「しあわせ」/多彩かつ質の高い観光 ・コロナからの回復後に観光目的税(仮称)を導入し自然環境、街並みの保全・整備と人材育成で地域を支える経済の好循環

〇沖縄の優位性や潜在力を生かした新たな産業の創出
 ・スタートアップ育成推進/沖縄をアジア有数のスタートアップハブへ
 ・沖縄ソフトパワーを生かした新事業・新産業の創出
 ・科学イノベーションの創出と「OIST」等の活用/持続可能な産業の振興
 ・米軍基地跡地の活用により/経済効果28倍/返還推進による雇用の増

〇経済基盤を支える社会資本整備
 ・大型MICE施設整備 
 ・世界最高水準を見据えた拠点空港の整備
 ・経済成長を加速させる拠点港湾機能やネットワーク拠点の強化・拡充
 ・鉄軌道の導入―新しい公共交通システムの構築-

沖縄県知事選挙2022 8月25日告示 9月11日投票 候補者情報はこちら>>

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