「普段から楽しむことが有事の時に役立つ」BBQには災害時に役立つノウハウがいっぱい【わたしの防災】

大きな災害で水道や電気、ガスなどが使えなくなったとき、役立つのがバーベキューの知識です。楽しみながらやってみることで災害への備えになります。

<山本太朗記者>

「最近ブームとなっているアウトドアキャンプですが、その中で欠かせないのがバーベキューです。バーベキューの中には、防災のノウハウが詰まっています」

静岡県浜松市北区都田にある、キャンプなどの自然体験が楽しめるアウトドアスペースです。施設を運営する静岡県べーべキュー協会会長の鳥居さんは「ふじのくに防災士」の資格を持っていて、体験型の防災BBQを学べるワークショップを各地で開いています。

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「普段から(バーベキューを)楽しむことが有事の時に役立つ。いざという時やろうとしても、皆さんできない。バーベキューを身近に楽しんでもらうのが大事」

料理を作ったり、暖を取ったりできるバーベキューで、まず必要なのは「火の確保」。自然の中にあるものが役立つといいます。

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「公園とかを歩くと松ぼっくりとかが落ちていると思うので、それを(着火剤の)替わりに使ってもらえれば火おこしが簡単にできる。あと、栗の実の殻も着火性が良いので代用できる」

<山本太朗記者>

「実際に火を付けて下さい」

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「ガスバーナーやマッチとか何でもいいですが、すぐに火がつく。この上に炭を積んで15分か20分くらいで炭ができあがる」

クリのイガも同じように、あっという間に火がつきます。炭には、いくつかの種類があって、鳥居さんが勧めるのは「オガ炭」です。

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「バーベキューでは、このオガ炭がいちばんオススメ」

<記者>

「どういうところがオススメなんですか?」

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「着火性と持続性が良く、長くバーベキューをやる時、防災バーベキューをやる時に、すごく持続性が良いので、料理も調理も長時間できる」

オガ炭は、おがくずを再利用した木炭の一種で、炭壺で保管すれば再使用が可能です。

バーベキューでは、衛生面の管理も重要です。

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「食材に触れる時は、ビニール手袋をする。モノを触る時やキレイにする時は、除菌スプレーとキッチンペーパーを使ってクリーンにすれば安心して使える。あと、ポイントは、焼く用のトングと生肉を使うトング。更に調理する際にそれぞれ二枚を使い分けるのがポイント」

ナマモノの表面に付いた菌が、口に入らないように対策します。そして、バーベキューの一番の良さは、日頃から周りの人たちとのコミュニケーションを取れることです。

<静岡県BBQ協会 鳥居克啓会長>

「いざという時に、いかに顔見知りが多いか、近所でも。バーベキューは他人に任せておけばいいということではなくて、自分が気づいたら行動を起こすことが大事。防災バーベキューから学んでもらえたらいい」

家族や近所の人と楽しみながら、防災の備えをしてみませんか。

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