猛烈な台風11号は、きょう31日(水)の朝、沖縄の大東島地方にかなり接近した後、あす9月1日(木)にかけて、さらに発達しながら沖縄の南へ進む見込み。きょうは大東島地方を中心に、暴風や高波に厳重な警戒が必要だ。台風から離れた本州付近も、秋雨前線が停滞する北日本を中心に大雨となるおそれがある。
　また、晴れ間の出る所では、最高気温が35℃を超える猛暑日となる所もあり、関東周辺は厳しい残暑が戻ってきそうだ。

台風11号　大東島地方を中心に暴風や高波に厳重警戒

　きのう30日(火)夜に、猛烈な勢力にまで発達した台風11号は、勢力を維持したまま、大東島地方にかなり接近中で、大東島地方では、昼前にかけて一部の住家が倒壊するような記録的な暴風のおそれがあり、海は猛烈にしける見込み。暴風や高波に厳重な警戒が必要だ。

　台風は、その後も発達しながら、あすにかけて沖縄の南を進むため、沖縄本島地方でも次第に暴風となるおそれがあり、雷を伴った非常に激しい雨の降る所もある見込み。暴風や高波、大雨に警戒が必要だ。
　台風は、猛烈な勢力を維持したまま、3日(土)にかけて沖縄の南で動きが遅くなり、4日(日)以降は東シナ海へ北上する予想もあるため、沖縄では大荒れの天気が続くなど、影響が長引くおそれがある。今後も最新の台風情報を確認するようにしてほしい。

秋雨前線停滞　北日本中心に大雨のおそれ

　きょう未明にかけて、愛知県内で、災害につながるような猛烈な雨が降ったとして記録的短時間大雨情報が発表された。東海など台風から離れている本州付近でも、台風周辺の湿った空気などの影響で大気の状態が不安定な状況が続き、局地的には激しい雷雨となりそうだ。

　秋雨前線が停滞する北日本では、きょうの午後以降、局地的に雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所もある見込み。落雷や突風などに注意し、大雨による土砂災害、低い土地への浸水などに警戒や注意が必要だ。

熱中症注意　晴れ間ある所で猛暑日も　関東周辺は残暑復活

　雨の降る地域は、最高気温がきのうと同じくらいだが、晴れ間のある地域では、日差しと南風で気温が上昇し、北陸や近畿を中心に、最高気温が35℃を超える猛暑日となる所がある見込み。
　関東周辺では、きのうよりも大幅に気温が上がり、熊谷の予想最高気温が34℃など厳しい残暑が戻ってきそうだ。前日との大きな気温差は、熱中症のリスクが高まる要因にもなるため、熱中症対策を心掛けてほしい。

（気象予報士・海老原美代子）