どうも、鼻歌泥棒のカノカン⁺です。夏キャンプに熱中症と併せて対策しておきたいのが虫刺さ。特に、「ブヨ」に刺されてしまうと大変ですよね。今回は「Thermacell®<サーマセル>」より販売されている、火も煙も出ない新しいタイプの虫除けをご紹介したいと思います。キャンプはもちろん様々な野外活動で活躍してくれます。是非参考にしてみて下さい。
Thermacell®<サーマセル社>ってどんな会社?
『Thermacell®<サーマセル>』は、世界32ヵ国以上で20年以上の販売実績のあるアメリカの虫よけ剤メーカーです。
マットが加熱されることで、有効成分※プラレトリンを加熱・揮散させ、空間にシールドを形成します。
肌に薬剤をつけず簡単に虫よけができるため、世界中の多くの登山家やキャンパーに使用されています。
※プラレトリンとはオピスロイド系の成分で一般的に殺虫剤等に使用されている薬剤です。
シールド虫除け『サーマセルMR300』の基本スペックのご紹介
まず初めに基本スペックをご紹介したいと思います。
【スペック】
- カラー :カーキ、ブラック
- サイズ:20×4.7×7.5cm
- 重量:150g(本体のみ)
- 使用時間:虫よけマット:1枚あたり最大4時間
ブタンガスカートリッジ:1本あたり最大12時間 - 有効範囲:ブユ 直径1-2m
ユスリカ:直径4-5m - 内容:本体、虫よけマット3枚、ガスカートリッジ1本、取扱説明書
虫除け『サーマセルMR300』のディテールのチェック
画像は、各所の名称です。
カラーはカーキとブラックの2色で、落ち着きのある色合いになっています。
「黒色ガード」は使用中ギリギリ触れられる程度に熱くなるので小さなお子さんがいる場合は注意が必要です。「ビューウィンドウ」は本体が稼働しているか確認することができます。
シンプルな構造で複雑な操作は必要なく、「ON/OFFスイッチ」と「スタートボタン」で簡単に使用することができます。
虫除けとは思えないスタイリッシュなデザインで、キャンプの際、無造作に置いても絵になります。
大きさは写真でイメージしていた物よりも一回り程大きく感じますが、重さは僅か150gの軽量タイプなので気軽に持ち運べます。
虫よけマットを温めて、有効成分を蒸発させて拡散させるので、肌に薬剤をつける必要はありません。
煙タイプの虫除けが苦手な方でも安心して使用することができます。
有効範囲はブヨには直径1~2m、ユスリカには直径4~5mの範囲で効果を発揮します。
セットするブタンガスカートリッジの最大持続時間は12時間です。ただし、虫除けマットは1枚あたり最大4時間なので、続けて使用する場合は途中でマットを交換する必要があります。
持ち手は握りやすい形状をしているため、持ち運ぶ際も苦になりません。
火も煙もなく無臭なので、タープ下、テント内で使用する際は大変重宝します。
4ステップで簡単セッティング
ここからは使用方法を解説していきたいと思います。
Step1:虫除けマットをセット
青色のマットを黒色のガードの下に滑り込ませます。
固定はしないので、黒色ガードの真下にくるように適当な位置でセットして下さい。
Step2:ブタンガスカートリッジをセット
下部キャップを外しブタンガスをセットします。
ブタンガスカートリッジのキャップを外すのを忘れずに。
ブタンガスカートリッジを差し込んで、時計回りに止まるまで回し、下部キャップを戻します。
Step3:スイッチON
「ON/OFFスイッチ」をスライドさせてONにセットします。
ONにすると「プシュー」という音とともにブタンガスが本体に流入します。
Step4:着火
5~10秒後に「START」ボタンを2~3回カチカチ押すと着火。
本体上部の「ビューウィンドウ」からオレンジ色の光が確認できれば無事着火されています。
最大の効果を得るには本体を風上に置くと良いですよ。
また、十分な効果が出るには、使用環境により10~30分程かかるようなので、現地に付いたら早めにスイッチを入れておいた方が良さそうですね。
マット1枚で約4時間使用可能!
写真のように、マットの色が青色から淡い青色になったらマット交換の合図です。
使用中は「黒色ガード」が一瞬なら触れられる程の熱さになります。
連続使用する場合のマット交換は、「黒色ガード」を冷ましてから行うか、手袋等を使用して交換しましょう。
使用を終わらせる時は、スイッチをOFFにすれば自動で消火されます。
虫除け『サーマセルMR300』を実際に使用してみた感想
ここからは、実際に虫除け『サーマセルMR300』使用してみた感想をご紹介していきます。
この日は日中~夕方までの約4時間程使用してみました。
もちろん、この辺りは蚊もブヨも生息しています。厳密に検証するのは難しいですが、結果としては、蚊に一か所刺されましたが、ブヨに刺されることはありませんでした。
体感になってしまいますが、いつもよりも虫全般が寄り付かないような気がしました。より高所の森林や川沿いキャンプ等、ブヨが多く生息する場所で使用すると、シールドをより実感しやすいかもしれないですね。
ブヨに対する有効範囲は1~2mとあまり広くはないので、食事の際のテーブル周りや、焚き火でくつろいでいる時に稼働させておくと、かなりの効果が期待できると感じました。
また、無煙・無臭なので、自力で動けない赤ちゃんの近くに置いておけるのはとてもありがたく感じました。
ちなみに、サーマセルのOD缶タイプもあります。効果は同じですが、ガスがOD缶で大容量なので最大で75時間持続して使用できます。気になる方はこちらもチェックしてみて下さい。
虫除け『サーマセルMR300』のちょっと気になるポイント
ここからは実際に使用してみてちょっと気になったところを解説したいと思います。
吊るせる箇所がない
本体にはコードやカラビナを取り付ける所がないので、吊り下げて使用することができません。置いておくだけでも十分ですが、吊るせる方が使い勝手は良さそうですよね。
ちなみに純正の専用ケースも販売されています。こちらはクリップが付いていたりループにカラビナを取り付けられるだけでなく、ブタンガスカートリッジやマットを収納するスペースもります。
予算に余裕のある方はこちらの購入を検討してみても良さそうですね。
低コストで気軽にカスタムを楽しみたい場合は、余っているパラコードを活用してグリップやストラップを編んでみるのもおすすめです。
最大の課題はランニングコストが掛かること
『サーマセルMR300』の最大の課題はランニングコストだと思います。
例えば、キャンパー御用達の虫除けグッズ『パワー森林香』があります。筆者も長年お世話になっていますが、参考までにこちらとランニングコストを比べてみました。
※amazon価格で12時間使用した場合のコスト比較
『パワー森林香』は1箱30個入りで1,286円です(※2022年8月現在)。
使用環境により変わりますが、1個で大体5~6時間使用できるので、12時間使用のランニングコストは約86円になります。
『サーマセルMR300』は専用の取り換えカートリッジ(マットとガスのセット)があります。1箱1,171円で販売されているので、12時間使用のランニングコストは1,171円になります。
まとめると、12時間使用した場合の『パワー森林香』は約86円、『サーマセルMR300』は1,171円の運用コストになります。
比べると10倍以上もの差が出てしまいますね……。ランニングコストだけで考えた場合、購入をためらってしまう方も少なくないかもしれません。
しかし、『サーマセルMR300』には他の虫除けにはない、見た目のかっこ良さや、無煙・無臭という大きなメリットがあります。
筆者おすすめの使用方法は、日中は『パワー森林香』を使って広範囲をカバー、煙やニオイが気になる食事時やテント内では『サーマセルMR300』を使う等して使い分けることでコストを抑える方法です。
両者共に有効活用できるのでおすすめですよ。
キャンプの虫除け対策に『サーマセルMR300』を取り入れてみよう
夏キャンプやアウトドアでは虫対策は必須になります。虫除けも様々ありますが、『サーマセルMR300』は空間にシールドを作る新しいタイプの虫除けです。
また、煙は出さず無臭なので、食事時やテント内での使用の際は大変重宝するアイテムだと思います。
キャンプやアウトドアの虫除け対策に『サーマセルMR300』を取り入れてみてはいかがでしょうか。