【30日】長崎県内コロナ 死者最多13人、7月以降133人 2222人感染

左から 新型コロナウイルス感染者の入院状況(29日午後7時現在)、30日発表の市町別感染者数

 長崎県などは30日、県内20市町で2222人の新型コロナウイルス感染者を確認し、13人が死亡したと発表した。13人は1日の公表死者数で最多。7月以降の死者数は133人に上り、県内の累計死者数(259人)の過半数を占める。県の担当者は「新型コロナが主な死因ではない人も含まれている。感染していた人で亡くなった方という理解をしてほしい」と話す。
 累計感染者数は18万3028人。このうち7月以降は約11万7千人で6割を超える。オミクロン株の重症化リスクは低いとされるが、感染者の急増に伴って死者数も増加している。
 県感染症情報センターが政府の情報共有システム、HER-SYS(ハーシス)の入力情報を集計した最新のデータによると、7月1日~8月15日に亡くなった全員が60代以上。年代別内訳は80代42%、90歳以上33%、70代13%、60代12%。このうち約9割に重症化リスク因子があり、複数の因子がある人もいる。
 亡くなった人の重症化リスク因子は多い順に高血圧(46.7%)、慢性呼吸器疾患、脂質異常症、慢性腎臓病、がん、糖尿病、喫煙など。医療関係者によると、持病があって死期が近い高齢者が感染した場合、家族が延命治療を望まないケースもあるという。
 30日に死亡が公表された13人は、長崎市の80代女性2人と70代の男女各1人、佐世保市の70代男性2人、居住地非公表の90代男性1人、居住地年代性別非公表の6人。
 クラスター(感染者集団)は6件。佐世保市では病院(19人)、二つの児童関係施設(12人、6人)、障害者福祉施設(18人)、高齢者福祉施設(27人)の5件。五島市の高齢者施設(17人)でも起きた。
 8月28日時点の県内のワクチン接種状況は1回目82.7%、2回目81.5%、3回目67.4%。4回目の60歳以上の接種率は49.7%だった。


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