「無くなると街が衰退」 東城高校の魅力向上 地元でプロジェクト

生徒数の減少が続く広島・県北の高校存続に向けた動きです。学校の魅力向上につなげようと、地元の企業などがプロジェクトチームを立ち上げました。

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岡山との県境に位置する広島・庄原市の東城町…。人口およそ7000人が暮らしています。

東城高校は、長年、生徒数の減少が課題となっていて、全校生徒は66人です。

県教育委員会は、全校生徒が2年連続で80人を下回った県立高校を、統廃合を含む学校の再編を検討する対象にしています。

県立東城高校を永続させる会 山本 将登 会長
「東城高校に魅力を感じて、生徒に入りたいと思ってもらえるような学校・学校づくりを支えていく」

卒業後に生徒を受け入れている地元の企業などが、「東城高校を永続させる会」を立ち上げました。29日、臨時総会を開いて、どのような方法で生徒たちを支援するかについて話し合いました。

参加者たち
「通学支援、これは絶対にはずせないのかな。どれだけ魅力的になっても通学するのに苦労があっては、やはり生徒さんは集まってこない」

「例えば東城高校のテナントではないが、ものを販売するとか、東城の産物とかを売ったりできたら」

その結果、▽ほかの地域からの入学や通学を支援したり、▽部活動の活性化や卒業後の就職をサポートしたりするプロジェクトチームを作ることにしました。

それぞれのリーダーが中心となって実施計画や予算をまとめていくことを確認しました。

県立東城高校を永続させる会 山本 将登 会長
「行政が関わった場合だと、なかなかできないことや時間がかかってしまうことなど、われわれ民間の団体でスピーディーに課題解決ができたら。高校がなくなると、街が衰退していくことは間違いないとわたしは思っている」

地元で機械製造の会社を経営している山本会長も「高校の永続は、地域の活性化と、地元を支える企業が残っていくためにも重要な課題だ」と話しました。

今後、さらなる魅力づくりのため、奨学金や留学などに関する新たな支援体制も検討していくことにしています。

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