姫新線利用促進 WTで具体策検討 県協議会初会合、赤穂線にも設置

姫新線の活性化策を探るWTの設置を決めた協議会の初会合

 岡山県は31日、JRローカル線の活性化策を探るため、県内27市町村やJR西日本と実務者レベルで協議する「県JR在来線利用促進検討協議会」の初会合を岡山市内で開いた。JR西が採算の厳しさから存廃を含めた議論を沿線自治体に求めている姫新線について、ワーキングチーム(WT)を立ち上げて具体的な方策を打ち出していくことを決めた。

 姫新線のWTは津山市、勝央町など沿線4市町とJR西の担当者らで構成。それぞれの地域事情や路線の地域の課題を共有しながらハード、ソフト両面から利用促進策を協議し、実行に移す。事業効果を検証して他の路線で活用できるかどうかについても探る。

 協議会は昨年春のダイヤ改正で大幅減便となった赤穂線についてもWTの設置を決定。いずれも9月中にも初会合を開く。

 この日は関係者ら約50人が出席。新型コロナウイルスの感染拡大によって減少が続く県内在来線の利用状況をはじめ、駅舎改良やイベント開催など自治体が実施した活性化事業が報告された。

 県県民生活交通課の下野間豊課長は終了後「ローカル線の問題は複数市町村が関係しており、県が中心となって解決策を探りたい」と述べた。

 ローカル線を巡ってJR西は4月、赤字路線の収支を初めて公表。岡山支社管内(県内、広島県東部など)では姫新線のほか、芸備、因美線の両線が含まれていた。芸備、因美については今回、関係する隣県を交えた協議の場があることなどからWTの設置を見送ることとした。

© 株式会社山陽新聞社