近江商人が大奮闘 先物取引で稼ぐため、誰よりも早く“走る” 「近江商人、走る!」公開決定

大坂、伊勢と並ぶ「日本三大商人」の1つ“近江商人”の活躍を描く映画「近江商人、走る!」が、12月30日より劇場公開されることが決まった。

「近江商人、走る!」は、商いの才と人情に長けた近江商人の銀次を主人公とした作品。ある近江商人との出会いから、大津の米問屋大善屋で丁稚奉公することとなった銀次。それから5年、商才を発揮する銀次は、店の仕事だけではなく、職人の互助組合作りや茶屋の看板娘・お仙のアイドル化計画などを手掛け、町の人々を助ける。そんな中、悪辣(あくらつ)な奉行のわなによって、大善屋が千両もの借金を背負ってしまう。店を守るため、銀次は15里=60キロ離れた堂島と大津の米の価格差を利用した裁定取引を思いつく。情報を迅速に入手するため、銀次たちは壮大な作戦をしかける。

銀次役には、主役に抜擢されたデビュー作「許された子どもたち」で毎日映画コンクールの新人賞を受賞した上村侑。銀次を支える先輩の蔵之介を「ちはやふる」シリーズなどの森永悠希、銀次や蔵之介とともに米屋で働く楓を「アルプススタンドのはしの方」などの黒木ひかり、お茶屋の看板娘のお仙にはAKB出身の田野優花、眼鏡屋の有益には「ハケンアニメ!」などの前野朋哉が演じる。さらに、筧利夫、真飛聖、矢柴俊博、堀部圭亮、渡辺裕之、藤岡弘、といったベテラン勢や、村田秀亮(とろサーモン)、大橋彰(アキラ100%)、たむらけんじ、コウメ太夫ら、”近江”にゆかりのあるお笑い芸人たちも登場する。監督は「老人ファーム」「鬼が笑う」の三野龍一が務める。

公開された予告編は、ニュース解説でおなじみの池上彰がナレーションを務める。世界に先駆けて先物取引が行われた江戸時代の日本。米問屋の丁稚で誇り高き“近江商人”の銀次が村の人々を抜きんでた商才で助けるが、そんな時ひょんなことから働いていた米問屋が突然の大借金を抱えることに。情報の早さが勝負の先物取引市場で、銀次はこのピンチを救うため、誰よりも早く“走る”ことは出来るのかという物語の作品であることが”解説”されている。

主演の上村侑、三野龍一監督、予告編のナレーションを担当した池上彰のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■主演:上村侑/銀次役
撮影から一年と少しが経ち、お正月映画としてみなさんの元にお届けすることが出来て本当に嬉しいです。
コメディありワチャワチャありの、まさに「痛快ビジネス時代劇(エンタ)」です。時代劇らしからぬ仕掛けもたくさんあるので、子供から大人まで楽しんでいただけると思います。
世界初の先物取引市場を舞台に、銀次がそろばん片手に知恵を絞ります。金融教育が義務化された現代にもってこいの作品です。
「近江商人、走る!」ぜひ劇場でご覧ください!

■監督:三野龍一
本作の僕のミッションは、ビジネスでポップでハッピーな時代劇(語彙、、)を作ること。初めてづくしで頭を悩ませたのは良き思い出。本作の内容と同じように制作チーム皆の力で完遂することができました。改めてありがとう!
不幸度 120%の前作『鬼が笑う』の正反対。幸福度 240%のとても楽しい作品です。安心してご家族で観に来てくださいね。
それにしても、主人公・銀次のような商才が自分にもあったらなぁ。誰かお仕事ください。

■予告篇ナレーション:池上彰
近江商人のアイデアによる取引は、現代の経済では「裁定取引」(アービトラージ)といいます。東京の証券取引所での日経平均株価と、大阪取引所での日経平均先物価格の差に注目した取引など、世界中で頻繁に行われるようになっています。そもそも「先物」という概念も、大阪・堂島が世界でも先進的な取り組みでした。日本の
「商売人」たちの嗅覚と挑戦的な行動は、世界に誇っていいものです。そんな近江商人のビジネス感覚を紹介する映画が誕生するとあって、予告ナレーションを喜んでお受けしました。短時間の映像編集の中に短いコメントをはめ込んでいく。難しいのですが、時間内に収まると快感です。スタッフ皆さんの職人技に感心しながら役目を終えました。

【作品情報】
近江商人、走る!
2022年12月30日(金)新宿ピカデリー他ロードショー
配給:ラビットハウス
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