バサジィ大分・バレー 少数精鋭で天皇杯・皇后杯出場を目指す

社会人女子6人制バレーボールチームのバサジィ大分は、県代表として17日から始まる「天皇杯・皇后杯全日本選手権大会九州ブロック」に出場する。7月中旬にあった同県予選では選手のコンディションが良く、これまで積み上げた守備からの攻撃がスムーズだった。ただ、7月末のクラブカップ女子選手権大会のグループ戦では1勝1敗、目標としていた決勝トーナメントには届かなかった。

豊島尚紀監督は、「全日本選手権の県予選では意図するバレーができ、うまくかみ合ったが、クラブカップでは一つ歯車が狂うと全てが機能しなくなった」と振り返る。今年1月にコーチから監督に就任した豊島監督は、つなぎのバレーを確立するために守備からテコ入れして、選手の意識を変えた。一発で攻撃を仕留めることができなくても、二度目、三度目のチャンスをつくり、粘り強く点を取る。半年余りで戦い方を浸透させたが、クラブカップでは僅差の勝負が続き、焦りから自分たちのスタイルを見失った。

選手のモチベーションを上げる豊島監督

二つの大会を終えた8月はクラブカップでの反省を生かし、シチュエーションを想定した練習で課題を克服した。トレーナーによるコンディションを整えるトレーニングも順調で、選手の動きはいい。ただ、8人の少数精鋭のため交代メンバーは少なく、一人一人の負担は大きい。さらにクラブ設立当初からチームを引っ張る古原加奈がクラブカップで負傷し、長期離脱を強いられた。豊島監督は「厳しい状況ではあるが、残ったメンバーでやるしかない」と弱音を吐くことはない。

天皇杯・皇后杯全日本選手権大会九州ブロック突破は難しいノルマとなるが、「1試合でも多く試合をして、次につながる課題が見つかればいい。選手は数少ない中で真剣にバレーボールと向き合い、練習に取り組んでいる」(豊島監督)。粘り強くつなぎ続け、守備から活路を見いだし、勝利を目指す。

県代表として天皇杯・皇后杯全日本選手権大会九州ブロックに臨む

(柚野真也)

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