乳児死亡の認可外保育園が廃止 「今後の経営厳しい」と届け出 那覇市は検証・調査を継続

 沖縄県那覇市の認可外保育園で7月30日、生後3カ月の男児が心肺停止の状態で救急搬送された後、死亡した件で、市は31日、この園が同28日付で廃止されたと発表した。29日に園が市に廃止を届け出た。廃止理由について園は「今後の経営が厳しい」と説明したという。

 市による発生当日の立ち入り調査後、園は自主休園していた。市によると、この園は月決めで28人の園児が利用し、一時利用の園児は25人把握されている。市は保護者にほかの園を紹介した。「しばらく家庭保育する」と答えた保護者もいたという。

 市はこの園に対し8月18日付で園児の安全確保などに関する改善勧告をした。園は指導項目を改善する意向を示したが、その後、廃止を決めたという。市は今後も男児死亡の検証と再発防止のための調査を継続する。

 市によると、発生当日の午前10時前、職員が男児の異変を園長に報告した。約2時間後、迎えに来た母親が「息をしていない」と男児の異変を察知し119番通報。男児は心肺停止の状態で搬送され、その後死亡が確認された。

 (伊佐尚記)

© 株式会社琉球新報社