JR九州社長会見 ハウステンボス売却に「活性化を期待」

定例会見に臨む古宮社長=福岡市、JR九州本社

 JR九州の古宮洋二社長は31日の定例会見で、前日30日に発表された長崎県佐世保市のリゾート施設「ハウステンボス」の外資への売却を受け、「ハウステンボス自体にお客さんがたくさん来ていただくことが列車にもホテルにもプラスになる」として活性化を期待した。
 同社は30日、保有する全株式をハウステンボスに売却すると発表した。現在、同社は特急列車ハウステンボス号(博多-ハウステンボス)を運行するほか、隣接地にホテルを運営。古宮社長は「これまでも共同企画の切符販売などをしてきており、今後も両者がウィンウィンとなるような取り組みをやっていきたい」と述べた。
 開業を間近に控える西九州新幹線については、「(開業を)盛大に迎え、効果を九州全体に波及できるように取り組みたい」と強調。九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)のうち、整備方式が決まっていない新鳥栖-武雄温泉については、時間短縮効果などからあらためて「フル規格」が望ましいとした。
 また、整備方式を巡る佐賀県と国土交通省の「幅広い協議」の推移を見守るとしつつ、西九州新幹線の開業により「佐賀県の方々が新幹線でどのような効果があるかなどを知ると、考え方が変わることもあるのではないか」と話した。


© 株式会社長崎新聞社