国文学者・中西進氏が万葉集の本質と「令和」について語る

  元号「令和」の考案者とも噂される国文学者の中西進氏の「万葉びとのこころと令和への思い」と題したオンライン講演会が10月1日に開催される。

 本講演会は、奈良テレビ放送・BS11・TOKYO MXが共同制作した『万葉びとと令和の物語~中西進とめぐる奈良・世界遺産の旅~』の放送にあわせて企画されたもの。番組出演者の中西進氏が、『万葉集』と世界文化の関係について語るとともに、令和の時代に思うこと、「万葉のこころ」「令和のこころ」について語る。

小説家の司馬遼太郎氏は中西進氏について次のように述べている。

「『万葉集』の解読はほぼ十三世紀の仙覚でおわったといっていい。研究は十七世紀末の契沖からはじまり、中西進氏の『万葉集と海彼』にいたる」

そして、万葉集のなかに世界文化の交流を解読する中西氏の研究について、

「単なる学問的収穫にとどまらずに、私どもが今後生きてゆくうえでのはげまし」

であると。

日本を代表する国文学者・中西氏が93歳の時点で、万葉集について何を語るのか?万葉集のみならず国文学や日本文化に関心がある人にとって中西氏の話が聞けるまれな機会で、これは見逃せない。

講演会は2部構成で下記の通り。

第1部:講演「世界文化と万葉集」(約45分)

第2部:トークショー「万葉のこころを未来へ」(約45分)

質疑応答(約5分)

1部の講演会の内容に関して中西氏からこんなメッセージも寄せられている。

わたし達はよく「天罰を蒙る」などと言う。万葉の歌人・額田王は、こんな天地と人間の関係を予言したり、祈ったりすることを、本領とした。

万葉集の代表歌人・柿本人麻呂は、王権を賛美するために朝廷によび出された。そこでつねに天皇の偉業をたたえた。「太陽と月の両方をいま所有しています」、「天雲の上にいらっしゃいます」、「月を天蓋に編みこんでしまいました」などと。

世界中の王たちが、同じように「喜ばせることば」を聞いたことだろう。

一方で大伴家持は「爛漫と咲き乱れる花の下に美女がいる」と歌う。実際には鄙びた地方の、誰もいない夕暮れだのに。これは世界中に見られた「樹下の美女の幻想」を真似たものだ。

『万葉集』の歌にはこんな、世界文化に共通する風景がたくさん広がっている。みごとに、世界文化の一角を形成する文学が『万葉集』だったと、言って良いだろう。

2部のトークショーは、聞き手を、中西氏の『卒寿の自画像』を取材・構成した読売新聞の鵜飼哲夫編集委員が務め、令和の時代に中西進氏が思うことをスバリと引き出す形となっている。また、質疑応答の時間も設けられており、中西氏に質問をすることもできるかもしれない。

元号・令和の典拠となった「梅花の宴」の序文

イベントの詳細や申し込みはこちら

■開催日時:2022年10月1日(土) 午後2時00分開演/午後3時45分終了(予定)

■開催形式:オンラインライブ配信 ※チケット購入者には、後日アーカイブ配信あり。

■講  師:中西進(日本文学・比較文学研究者)

■参加費 :税込2,750円(税別2,500円)※チケット販売は、「Peatix(ピーティックス)」にて行います。

■定  員:1,000人 ※参加者多数の場合は、応募を締め切らせていただく場合もあり

■申込締切:2022年9月26日(月)まで

■主  催:BS11、 奈良テレビ放送  協力 大手町アカデミア(一般社団法人読売調査研究機構)

さらに、この講演会にあわせて放送された番組『万葉びとと令和の物語~中西進とめぐる奈良・世界遺産の旅~』も見逃し配信されている(▶ 見逃し配信中)

番組は、中西氏が、書家の逢香氏と奈良県内を旅しながら元号「令和」についてTVで最も詳細に解説したもので、元号「令和」の背景にあるインドのアショカ王や中国の王羲之などの思想や文化が、聖徳太子や聖武天皇、大伴旅人に受容され、『万葉集』となっていった国を越えた壮大な歴史が語られている。

期間限定で無料配信されているのでこちらも必見!

※この記事は取材当時の情報です。

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