朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ～ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ～ナのカフェボンボン」の本棚は、『噓つきジェンガ』。
人気作家・辻村深月が「詐欺」をテーマに描いた小説集、新刊です。ロマンス詐欺、受験詐欺、サロン詐欺をめぐる３つの作品を収録しています。
『噓つきジェンガ』
著者：辻村深月
出版社：文藝春秋
大学一年生の加賀耀太はオンラインでできる簡単なバイトを引き受けた。主婦の風間多佳子は次男の受験の際、滅多に入れないという塾を紹介された。人気漫画の原作者・紡は熱心なファンのためにサロンを主宰していた。
騙すつもりはなかった。騙されたなんて思ってもみなかった。それでもいったん「詐欺」に関わってしまったら、いままでの日常は瞬く間に崩れ去っていく。
本書では「２０２０年のロマンス詐欺」「五年目の受験詐欺」「あの人のサロン詐欺」の３作品を収録。それぞれの詐欺事件が明るみになったとき、主人公たちは何を思うのか。追い詰められた彼らは再び日常を取り戻すことができるのか。
詐欺犯罪の手口、その背景にある社会状況をリアルに描きながら、著者はコロナ禍で思い悩む大学生や受験に苦しむ母と息子の心理をていねいにすくいとっていきます。修羅場のあとにも彼らの物語は続いていく。詐欺を巧みに描いただけでは終わらない、心揺さぶられる辻村深月の小説をぜひどうぞ。
辻村深月さんの本、以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
＊『琥珀の夏』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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