神奈川県民の通勤・通学時間、全国最長 往復1時間40分 それでも前回より5分短縮

 神奈川県民は通勤・通学でぐったり-? 総務省統計局が公表した2021年の社会生活基本調査によると、神奈川県民平均の通勤・通学時間(往復)は1時間40分で、全国で最も長かったことが分かった。

 調査は21年10月に実施し、県内では約7千人が対象となった。平日に通勤・通学をした人の所要時間を調べたところ、全国平均は1時間19分。神奈川に次ぐ2位には千葉県と東京都が1時間35分で並んだ。さらに埼玉県の1時間34分が続き、上位は首都圏の1都3県が占めた形となった。最も短かったのは山形県と宮崎県の56分だった。 

 前回16年の調査では県内は1時間45分で、このときも全国で最も長かった。県関係者は「神奈川は千葉や埼玉に比べて鉄道駅やバス路線が充実している。都内などにも通いやすく、第3次産業に従事する人の割合も多いので、通勤・通学時間は他県より長くなる傾向がある」と説明。「前回調査よりも短くなったのは鉄道各社が他社との直通運転を増やすなど、利便性向上に努めている効果が現れているのではないか」と指摘した。

 別の県関係者は「前回調査から5分間の短縮はコロナ禍でのテレワークの普及の影響もあるかもしれないが、今回の調査だけでは分析できない」と話している。

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