ゆっくりとほとんど停滞の違い

発生してから西へ南へと進んでいた台風11号は、午前9時現在、石垣島の南南東でほとんど停滞しています。
台風情報には必ず進行方向と速度が示されますが、「ほとんど停滞」と「ゆっくり」はどちらが速いでしょうか?
実は速度はどちらも同じ時速9キロ以下で、台風の動いている方向が分かる時は「ゆっくり」、分からない時は「ほとんど停滞」と表現されます。
台風11号はこのあともスピードを上げず、あすにかけて時速9キロ以下の速度で居続ける見込みです。台風がなかなか動かないということは、それだけ、沖縄での影響が長引くということを意味します。台風はあすの夜に石垣島など先島諸島にかなり接近し、その後、東シナ海を北上。来週前半には九州に近づくおそれも。
また、台風から遠い本州付近も秋雨前線や湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定です。
きょうも激しい雨や雷雨になる所がありますので、注意が必要です。

気象予報士・多胡 安那

画像について:2日午前9時の台風11号の位置と進路予想。

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