「友だち登録」で安心 田辺市がLINEで防災情報

LINEのトーク画面から、さまざまな防災情報を得ることができる

 甚大な被害があった紀伊半島大水害からもうすぐ11年。大水害以降も、全国各地で毎年のように大きな自然災害が発生している。9月は防災月間。日常生活からできる災害への備えをいま一度考えたい。

 和歌山県田辺市は、無料通信アプリLINE(ライン)の市公式アカウントで防災情報を発信している。「友だち」に登録すると警報などの発令情報を受け取れるほか、罹災(りさい)証明がスムーズに発行されるよう被害状況を撮影して報告できる機能もある。

 市の公式アカウントは2021年3月に開設し、現在の友だち数は約3700人。イベントや子育て、新型コロナウイルス感染症などさまざまな市政情報について必要な情報を受け取ったり、検索したりすることができる。

 防災情報は、市の「防災・行政メール」と連動。警報や避難勧告などの発令情報を受信することができる。

 また、トーク画面下にある「防災・緊急情報」を選択すれば、「ハザードマップ」「防災関連よくある質問」など六つのメニューが表示される。非常時の持ち出し品や避難場所といった災害時に役立つ情報を確認できるほか、気象庁など関係機関のホームページ(HP)にもアクセスできる。

 災害で建物に被害を受けたときは、「住宅などの被害状況報告」のメニューから、スマートフォンで撮影した現場の写真を送信することができる。罹災証明を申請する前に被害状況を報告しておくことで、発行に向けた現地調査や被害判定をスムーズに行うことができるという。

 市の担当者は「いざという時に活用できるよう、ぜひ平時のうちに登録してほしい」と呼びかけている。

 問い合わせは、市企画広報課(0739.26.9963)へ。

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